だから、散らばれって!
パタパタ・・・
地面を蹴って前へ進む。
さっきは、無かったのに濃い霧が出てきていた。
凛花について来ている人は・・・
セイと、颯斗と、トウジと、紅とミオウ、ライト、ライカ&フユカ、ユズリ・・・全員だ!
長い蛇のように凛花の後ろに列ができた。
「だから!散らばれって!」
「俺が、最初にこっちに来たから俺の道だ!」
「何を言っているのですか?」
また、ワイワイガヤガヤ・・・
「もう、いいよ。みんなで行こう。」
ドスン、ドスン、ドスン
「紅!」
「そうだ、俺止めれるじゃん!」
「はよ、気付け!」
紅は、刀を鞘から抜いた。
ーーーー鬼停止
「早くここから逃げろ!また動き出すぞ!」
「キャーキャ~キャ~」
パタパタ・・・
「良かった・・・鬼、まけた。でも・・・」
でも、凛花はどうやらみんなからはぐれてしまったようだった.
「誰も・・・いない」
今さっきまで仲間といたのに・・・
その時、トウジの言葉が頭の中を巡った。
「教会で会おう」
そうだ、教会へいかないと。
ボロボロの体を引きずり、教会へ歩き出した。
真っ暗な空は、嫌な予感をさせる。
教会まで、残り300メートル。
紅
「みんな、逃げたかなぁ?」
今、俺はどこにいるのでしょうか?
波の音が背後から聞こえ、海の匂いもする。
しかし、風ヶ丘には海はないはず・・・
「俺、またどっか飛ばされたかぁ。」
紅の現在地。 国外。
トウジ
「ここ・・・何処?」
木々が生い茂る山の中。
「どっかの森林公園かぁ?」
トウジの頭は、爆発しそう。
「早く、合流しないと。」
足を動かし、前に進む。
「えっと~南に進めばいいんだよな?」
斜面を登り始めた。ーーーーいつか海に出ると信じて。