18/204
1人で生きよう
「さぁ、これから(僕たちだけ)で、作戦会議をしましょう。」
「OK!」
凛花が輪の中に入ろうとすると、
「入らないで。」
冬華に押しのけられてしまった。
「なんで?なんで?」
凛花は、ペタンと地面に座り込んだ。
「どうして・・・」
誰も、凛花なんて気にしない。
見て見ぬ振りをしている.
(ああああああああああああ)
私は、必要ない人間なんだ。この世に。
足が勝手に歩き出した。
行く当てもなく、ただみんなから離れたかった。
「もう、やだ・・・」
暗い道路を歩いて行く。なんだか、道路に今の気持ちを言い当てられたような気
分になった。(あんただけだよ・・・分かってくれるのは。)
道路に向かってそんなことを思った。そして、自分で笑った。
「ハハハハハ!」
他に誰も笑わない。
1人、凛花の声だけが響いた。
このまま、一人で生きよう。
その方が・・・楽だ。