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行動に移せない奴ら

______翠&トウジ


こちらでも、また戦闘が繰り広げられていた。闘う相手は、『鬼』

翠は刀を抜きトウジの肩を踏み台にして空中へ飛んだ。刀で鬼の目を突き刺そうとした時、背後から近付く手に気がつかなかった。グジュ…。鈍い音がしてトウジは目を疑った。


「みどりぃ……」

鬼は手の中を覗いた。ん…………?いない。確かに血の跡は残っているものの本体がないのだ。トウジは翠を捜す。しかし、どこにも姿が見えない。


「翠!」

トウジが大声で叫んだ瞬間、目の前の鬼は停止していた。翠の停止術だ!トウジは喜んだ。生きていたのだ。フードを直しながら翠が地面に着地する。シュタッ、という音と共に翠の姿が現れた。


「生きてたのか!でも、あの血は……」

翠は顔をクシャッと曲げて笑うだけで、答えを出さなかった。

刀の血を拭くと、翠は立ち上がりトウジの服を掴んで空へビュンと飛び上がった。

空には月が上っている。もう、夜か。これで、何度目の夜だろう。


何回、あの月を見ただろう。その月は、黄色くなかった。

「今日も、赤い月か」

トウジは呟いた。この世界の月は、いつの間にか赤色になっていた。

これが、何を表すのやら。まるで、血のような色をしている。

今にも、血が滴り落ちてきそうだ。


「さぁ、急ぐぞ!風ヶ丘からさっさと抜け出て、サポートに」

「地図もねぇのに、どう抜けるのやら」

ヤレヤレ、と翠は首を振って鞘に刀を収めた。

そして、ジャンプして空を駆けて行った。

鳥とすれ違いながら、風ヶ丘を背に仲間達を捜索に。


「絶対に、もう欠けさせないからな!」


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