表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/204

死にたく無い!死にたく無い!

「そうですね・・・どんなゲームをしましょうか」

支配人の骸骨野郎は、首を曲げて凛花に問う。

「勝手に決めればいいよ」

腕を組み、イライラしながら凛花は天井を見上げた。

「では、いつものトランプゲームで」

支配人は、テシタにトランプを用意させる。黒いパーカーを着た手下が準備をしている。パタパタ、と慌ただしく動き回る。手下は支配人にトランプを渡し、帰って行った。


「ルールは、分かりますよね?数字が大きい方が勝ちのルールです」

そう言うと、凛花の答えも聞かずトランプをテーブルに置いた。

(確か、5枚カードを引いて・・・)

2人は、カードを5枚ずつ引き抜いた。

「1枚目行きます」

場にカードを裏返して出す。2枚のカードが向かい合い、睨み合う。

「では、裏返してください」

骸骨の合図で凛花はカードに爪を引っ掛け、裏返した。

凛花は、2。支配人は、クイーン。

まぁ、そうなるだろう。2が勝てるカードは、1しか無いわけだ。


でも、まだ1枚目

「一歩リードです」

支配人は、嬉しそう。




「2枚目行きましょう」

2人が場にトランプを置く。

「裏返してください」

支配人は、11,凛花は、2。

支配人のカードは、理想手だ。

数字の大きい有利なカードばかり持っている。

残りは3枚。


8・9・4


トランプは、1~10のカードが各4枚ずつ。

キング~クイーンは、各マークに一枚ずつ。

それで、16枚。

トランプは、56枚、全部で。

それらが出る確率は、56分の16の割合。

約28%の確立。

72%は、こっちが勝てる。



「3枚目いきましょう」

8にするか。

カードを指で摘み、抜く。

そして場にカードを出す。

「ふっ」

笑った!?カードを裏返すと・・・

「私は、キングです」

こいつ、分かったのか!?

凛花の表情に焦りが出てくる。

「あっ・・・」

「4枚目行きましょう」

これで負けたら・・・あとがない。

負けたら、囚われの身。

9でいこう!

「ふっ。お疲れ様でした~!」

支配人は高笑いをして場にカードを投げ捨てた。

支配人は、ダブルキング。


「そんな・・・」

でも、どのカードを出したとしても負けていた。

「負けちゃったんで、オリに入っててくださいね」

骨の指は、檻を指差す。

「嫌だ・・・嫌だ・・・」

シモベたちが腕を掴んでオリに向かっていく。

頭の中に、ハヤトが出てくる______

折に潰されて死んだ………

肉の塊が、オリからはみ出して。

赤い液体が流れ出て・・・

体は、徐々にオリに向かって、近づいていく。

(まだ死にたくない!)

きっと、紅たちは助けには来ないだろうな・・・



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ