序章・テンプレ
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平凡な女をお楽しみ下さい!
平凡な女と愉快で凶悪すぎる釜と仲間たち
序章・愚痴~テンプレ~
この世に飽きるなんてことあるだろうか?
実際十数年目にして、
代わり映えのない日々にうんざりしている。
夢に見るようなジャングルも。
思わず手の汗を握るポッドレースもない。
××の導きあれとも言われず。
この小さな掌からは雷は生まれないし、
ましてやサイキックは働かない。
現実に日課は早朝の電車に乗り、
バスを乗り継いで通勤だ。
ぎゅうぎゅう詰の人間の塊、
ホームでひそひそ話している学生に、
死んだ目のサラリーマン。
仕事は冴えない雑用から配達に接客。休みの日は昼過ぎまでゴロゴロ、
ゲームをしたり借りたCDやDVD鑑賞。気まぐれに映画に出かけたりするけど、
見たいなと思っている時に行けなくて結局DVDになる。
その上仕事がなくなるらしい。
あーあマジ…憂鬱世界が終った。
二十過ぎの専門学校中退の女に、
この就職難で仕事先が見つかるわけもない。
もう寝るもん!!
1LDKの狭い借り屋で、
愚痴は心で叫んでいた。
“…ミツケタ、キヒヒィ!!”
一人でもだもだしている間、
誰かが囁いた言葉は、
テレビの音で掻き消える。