470/1167
【マリアンヌの過去】間章
ドゴオオオオオオオ……。
「む……?」
暗闇に身を潜める1つの影が鳴り響く爆音に耳を傾ける。
「やはり…この方角であっているようだな」
そう言って隠れることをやめた彼女は足早に夜の荒野を駆け出す。
「やれやれ、この老体をこうもこき使うとは……人使いが荒いですな」
そんな彼女に続くように鎧に身を包んだ巨大な男も走り出した。
「そう言うな。それも我々の使命だろう?間に合わなければ意味がないのだから、一気に行くぞ!」
「……確かに何か起こっていますね。連れ去られたのは火の力を持った少女。もしかすると逃げ出して交戦しているのかもしれない」
「だったら、早く保護してあげないといけませんね、早く行きましょう!」
同じく身を潜めていた残りの2人も合流して、4人は駆け抜けるのだった。