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間章

 シーナは1人、崖の上で寝転がっていた。


 なぜ自分があの時ソウルの前に割って入ったのか分からない。ただ、あの時はそうしないと気が済まなかった。


 あの男がソウルを痛ぶるのを見ていられなかったのだ。



「……ダメだ」



 本当に、あの男はダメだ。まるで自分が自分で無くなっていくようだった。



 胸が苦しい。きっとあの男のせいだ。これ以上一緒にいたらおかしくなってしまう。



 あの夜に自分を追いかけてきた時に気持ちが軽くなったのも。裸を見られて羞恥に心揺れてしまったのも。



 謝ったりお礼を言われて胸がむず痒くなったことも。あの男と出会ってから私は振り回されてばかりだ。



「……あいつなんなの?」


 シーナは頭を抱える。


 ……なぜ私は今こんなに孤独を感じているの?


 きっと気を許してしまえば、道具として利用されて取り返しがつかないことになる。


 分かってる。


 【ジャガーノート】として生まれてきてしまった以上、私は誰とも共に歩くことはできない。これは宿命だ。


 誰かと一緒にいるなんて


「……私には……無理だから」


 そこにいるのはただ孤独に震える少女だった。

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