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間章

 3人が地下牢を出た後、ギドはふぅとため息をつく。


「ったく。この俺を1人残して行っちまうとはな」


 すると、ギドは自身の鳩尾に拳を叩き込む。


 ドスン


「げっほぉ!?」


 そして彼は胃の中の物を床にぶちまける。そこには小さな皮袋が転がっていた。


 こうして捕まってしまうことなど、ざらにある。だからそんな時のために盗賊の道具を皮袋に入れて、飲み込んで持ち歩いているのだ。


 ギドは鼻歌混じりに布袋を開くと、中から短い針金を取り出した。


「んーと.......ここをこうしてこうやって.......」


 牢の鍵穴に針金を突っ込むとそのままガチャガチャとほじくり回す。


 しばらくそれを続けていると、ガチャリと気持ちの良い音と共に牢の錠が外れ、ギドは晴れて自由の身となった。


「あめぇなぁ。ピッキングなんぞ俺にとっちゃあ朝飯前だってのに.......」


 そこまで独り言を呟いたところでギドは1つ小さな疑問を抱いた。



 シドの身体を乗っ取ったイグであればそんな事、知っているのではないか.......?



「.......いや、まさか...な」


 そして小さく首を振りながら地下牢の隅に放り投げられた彼のワイヤーを身体に巻きつけていく。


「さっきみてぇにはいかねぇ。今度は必ず盗られたもんは、盗り返す。さっき盗られたもんも全部ひっくるめて取り返してやるぜ。待っていやがれクソ蛇め!」


 そう叫びながらギドは地下牢を飛び出した。

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