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レイ

「さて、あと1人な訳だけど.......」


 ソウルは周りを見渡すが、もうほとんど誰も残っていない。


「.......やべぇ、どうするよ...えーと.......」


 そう言えば、名前を聞いていなかった。


「おれ、ソウルって言うんだけど.......そっちは?」


「.......シーナ」


 シーナは消え入りそうな声で告げる。


「よし、シーナ。誰かに声をかけ.......」


「その前に、いいかな?」


 その時、不意に後ろから声をかけられる。


 驚いてそちらを向くと、そこには1人の青年が立っていた。


 服装はソウルのように盗賊じみた服装で、腰に細い剣をかけている。そして、茶色にふわっとした髪。爽やかな笑顔で数多くの女性を落とせそうな笑みをこちらに向けていた。


「.......ウィル?」


 ソウルは信じられないものを見るように幼なじみの名前を告げる。


「.......?」


 そんなソウルに青年は首を傾げた。


「あ...あぁ。悪い。昔の知り合いに似てたもんで」


 そうだ、ウィルはもうこの世にいない。ただの他人の空似だろう。


「そう?じゃあ本題に入るけど、君たちのチームに僕も入れてくれないかな?」


「え、それは有難いんだが.......。何でおれ達のチームに?」ソウルは困惑する。


 今のソウルのチームの顔ぶれは、魔法の使えない男に【ジャガーノート】とかいう他の者が敬遠する2人だ。


 そこに自ら入ろうとするなど正直怪しい。.......自分で言うのも悲しいが。


「いやぁ、僕も実は訳ありでね。他にチームに入れて貰えなかったんだ。この訳ありの塊のチームなら入れて貰えそうだなぁーって」


 そしてあははと笑う。


「.......」


 シーナは物凄い形相で睨んでいるが、背に腹はかえられない。


「シーナ、この人に入ってもらおう」


「.......」


「これを逃すと、きっと騎士団に入れない」


「.......わかった」


 渋々といった様子でシーナも頷く。


「恩に着るよ。僕はレイ。そっちはシーナさんで、君は.......」


「あぁ、ソウルだ。これからよろしくな」


 レイと握手を交わす。


 こうして無事にチームが結成されることになった。

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