間章
「うーん、そうね。これとかどうかしら?」
「.......」
「やっぱり、足が長くて細いんだから見せるコーディネートがいいわよねぇ」
「え...と.......」
「よし、これにしましょう!」
マルコはノリノリでシーナの服を選んでいく。
「ま、待って」
そんなマルコにシーナはあたふたしながら告げた。
「.......べ、別にこんなヒラヒラした服いらないから」
「ダメよ〜。ソウルちゃんとご飯に行くんでしょ?だったらおめかししていかなくちゃ」
「で...でも.......」
シーナは顔を真っ赤にする。マルコが選んだ服は丈の短いベージュのショートパンツに黒い首元が少し開けた袖の短い服だった。
「こ、こんなの着たことない」
「だからいいのよ。ソウルちゃんもシーナちゃんのことを女の子として意識するに違いないわ」
「.......う、うーん」
シーナは葛藤する。自分にこんな服は似合わないに決まっている。でも、ソウルが意識してくれるなら.......いやでも.......。
そんなシーナを微笑ましく思いながらマルコはシーナの背中を押す。
「おしゃれへの第一歩は踏み出す勇気よ。思い切って行ってきなさい。大丈夫、きっと上手くいくわ」
「.......うん」
マルコの後押しにシーナは小さく頷いた。




