王立学園編 6話 入学式そして、寮へ
ゴマンさんのところに戻った俺たちは、無事合格したことを報告した。
「それは、良かったな。明日からは少しさみしくなるが頑張ってこいよ。よし、じゃあ今日は騒ぐぞ!!」
その後、ゴマンさんと一緒に一晩中飲み食べ楽しく過ごした。
そして翌朝……
「んん、おはよう和也。」
「うん、おはよう。」
朝日が登るのと一緒に起きた俺たちは、入学式に向かう為に準備をする。
「なんだか、中学一年生に戻ったみたいだね。」
「そうだね。今日からどんな生活が始まるのか楽しみだ。」
準備が終わったら、宿の掃除を始める。この3日間ずっとお世話になったところだ綺麗にしておかなければ日本人としての俺の心が許さない。俺たちが、泊まっていた部屋から始めていく。布団を片付け、部屋を箒と、雑巾で掃除をする。思っていた以上に、汚れていたが綺麗に掃除をさせてもらった。次に、ゴマンさんに任されている食堂の掃除をする。ここも箒と雑巾で綺麗にさせてもらった。
「ん? 早いじゃ無いか。お? すごい綺麗になってるな。最後までありがとうな。」
ゴマンさんが、起きてきた。
「「おはようございます。」」
「今日から、王立学園での生活が始まるな。ここまでよく頑張ったな。流石は俺が見込んだことがある。」
ゴマンさんが胸を張っている。
「本当に、見込んでいたのかな……」
そんな些細なことを気にかけつつ、時間が過ぎ、ようやくいく時間となった。
「それじゃあ、行ってきます。これからも、元気で過ごしてくださいね。」
「あぁ、本当に本当に良かったな。」
ゴマンさんは、涙ぐんでいる。
本当にここでの日々は、とても楽しかった。俺たちの原点となる場所であり、ここでの日々は俺たちの支えになったと言っても過言では無い。そして俺たちは、王立学園へと向かった、
「ようこそお越しくださいました。入学式の会場はこちらとなります。」
相変わらずの魔法人形だが、慣れてしまえばどうということもない。
俺たちは彼女? のあとをついていき大きな講堂のようなところへと着いた。
「あなた方の席は、こちらになります。時間まであと少しあるので、少々お待ちください。」
どこか機械的な声でそう言い残し、彼女は元の位置に戻っていった。
しばらくすると、頭上にて光っていた照明が消えた。
「ようこそ、我らの学園へ。」
前の舞台に若そうなお兄さんらしき人が現れる。
「君たち全167名の入学を歓迎するよ。私は、この学園の学園長をさせてもらっているアレンシュタインと言うよ。よろしくね。」
なんと、あのお兄さんは学園長だったらしい。
「今日から、君たちは寮で生活してもらうわけなんだけど、その前にこの学園を案内しようと思う。今座っている席から横1列を1つの班として魔法人形の案内に従って行動してね。じゃあ、僕の魔法人形ちゃんたちよろしく頼んだよ。」
「では、この列の人は私の後についてきてください。」
横に現れた魔法人形が俺たちに対して呼びかける。
「私の名前は、BRQ-13といいます。まずは、校舎内設備を案内させてもらいます。」
俺たちは校舎の中に進む。
「ここは教室の一つです。1クラス15人で授業をします。1階から3階までは全て教室です。」
俺たちは、4階へとやってきた。
「この階には、職員室と保健室そして実験室があります。」
実験室なんのことだろうか? まぁ、そのうちわかることだろう。
俺たちは、5階へと向かう。
「ここは食堂となります。2000人規模の広さがあるので広々と使うことができます。」
実際、3000人は入るんじゃないかと思う。それぐらい広かった。
そして俺たちは、6階へと向かう。
「ここから上はあなた方の寮となります。今から部屋の鍵を配布します。2人1部屋です。では、配布します。」
そう言い残し俺たちに鍵を渡す。
「鍵に書かれている番号ですが、詳しくは、階段などの横にある。案内を見てください。また、別館に関しては、個人にて説明いたしますので気になる人は、あとで私か他の魔法人形に話しかけてください。これにて今日の行程は全て終了です。お疲れ様でした。」
やっと、終わった。色々なことを知ることができた。別館に関しては少し気になるが、あとでいいだろう。とりあえず早く横になりたい。自分の寮に向かうために鍵を確認する。
「えーっと、1308か、かなり上まで登るな……」
やっとの思いで13階へとたどり着くと目の前に香澄がいた。
「お疲れさん、居易は大変だったね。」
「あぁ、本当に疲れたよ。それでなんでここにいるの?」
「それは、この階に部屋があるからだよ。」
「えっ、そうなんだ。」
思わず声を出してしまった。
「じゃあ、あとで食堂で待ち合わせようよ。私、別館が少し気になるし……」
「わかったよ。じゃあ、今から部屋での準備? をしてから食堂で待ち合わせね。」
「うん、わかったよ。」
そして、俺たちわ別れそれぞれの部屋へと向かっていく。
「08、08あ、あった。ここが俺の部屋か……」
鍵を開け中へと入る。
「きゃーーーーーーーーーーーーーーー」
ドアを開けた時、中から悲鳴が聞こえたのであった。
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2017/10/26
受験生という立場を考え、暫くは不定期での更新となります。3月以降になると通常通りの更新に戻りますので、よろしくお願いします。