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消えたカードの行く先は  作者: ウツロ
第一章 冒険者編
18/50

リザルト

 街までの帰りは順調そのものだった。

 まずギルドに向かい依頼の完了を報告すると同時に、依頼達成の報告を受ける。

 うん知ってる、ずっと一緒だったし。ボディーガードの依頼失敗してたら、俺死んでるし。

 依頼料10銀は既に払っている。ゴディバは今頃8銀程受け取っているだろう。


 次は受けた依頼の報酬だ。遺品も見つかり50銀となる。税金と人頭税、手数料を引かれた金額35銀を受け取る。

 ……3割が税金だな。これ日本より多いんじゃねぇか?夢がねえよ全く。


 素材はギルドの西側で売却する。フォレストスパイダーの糸は1銀となった。

 シュガーフラワーはオニール懇意の商人に売る事になった。少量ならギルドでしか取引出来ないが、纏めて売る事で対処できた。

 全員分を集めて等分すると、一人当たり42銀となった。

 後で樽に隠してカードにしていた分を持って来よう。セコいが仕方あるまい、少しでも金が欲しい。


 

 ここは酒場シャム。労働者たちが明日への英気を養うため、また嫌な現実から目を背けるため、なけなしの硬貨を握り締め酒を飲む。

 金が尽きるまで飲む者、無くなっても他人にたかってまで飲もうとする者様々だ。

 そんな酒場の片隅で、オニール達と酒を飲む。


 「それで行商をするんだって?」

 「ああ、それで色々聞こうと思ってな」

 

 ダリアの街に商品を運ぼうと思っている。あそこは常に食料が不足がちのようだ。魔物の数が多く、農地を広げられないらしい。

 どこぞの商会から商品を預かって輸送するのが一般的だが、これは信用が無ければ成り立たない。

 何処の馬の骨とも分からない者に、大事な商品を預ける者など居やしない。

 自分で仕入れ、売却するしかない。

 次に誰から買い、誰に売るのかだ。商会は商品を安く買い、高く売る事で利益を得る訳だから普通に売り買いしてちゃ損するだけだ。

 スーパーで買った物を隣町のスーパーで売る様なものだ。まあ、そもそも買ってくれないが。

 要は流通ルートを確保せねば儲けられない。


 「ダリアの街で高く売れる物って何だ?」

 「知らねえ」


 使えねぇなコイツ。ちょっとは考えろよ。ビューイ君、チェンジ~。


 「そうだねぇ、やっぱり調味料かなぁ。あとドライフルーツなんかも持ち運びし易いよね」


 そうそう、そういうのが聞きたいのよ、さすがビューイ。


 「ドライフルーツなら途中腹減ったら食えるしな」とオニールが口を挟む。


 商品に手ぇつけんなよ。お前は黙ってろよ。

 スッと干し肉を目の前に差し出してやると、クッチャクッチャと食べだした。

 ……黙っててもうるせぇな。


 「後は武器や工芸品とかかな、需要があるからね。その分毛皮とか肉は安いよ」


 なるほどなぁ、ビューイは頼りになるな。ぜひ護衛として付いてきて欲しいもんだ。

 ゴディバとアンも外せないな。オニールはいらんけどセットで付いてくるんだろうな、なんかリーダーぽいし。

 チラッとオニールを見るとアンの尻を触ってビンタされていた。しかも「硬え尻だな」なんて言って余計に怒らせている。ハァ~。



 




 

 

テコ入れのため次はプロローグの前に話を挿入します。

お手数ですがよろしくお願いします。

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ハードボイルドなファンタジー小説も連載しております。よろしければどうぞ 失われた都市ジャンタール
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