第三話
「にしてもやっぱ巌の能力はサポートに向いてるよな。いつも助かってるぜ。」
「本当にそうね。敵を分断させたり縦にもなったり足場になったりと応用力が高いよね。」
「そんなことないよ。僕の能力なんてただ土を操ってるだけだけど。皆の周りの地面を使わないように全体の状況を見ながら使わなきゃいけないから結構集中力とか必要で混乱しないようにするのに精一杯なんだから。」
「それを踏まえてお前は立派にやってくれているんだって皆理解してるんだ。そう贔屓になることはないこれからも頼りにしてるぞ。」
巌の能力は土や岩を操る能力で先に述べた通り主に地面を使って壁を作り多数の敵を分散もしくは孤立化させることで敵に囲まれないようにしたり味方が対処できないような角度から攻撃してきた敵を地面から杭のようなもので攻撃したりと主にサポート役として重宝されている。
「私も後ろで....頑張った。」
「うん、美和さんいつもありがとう。僕のお守りなんていやでしょ?」
「そんなことない....サポーターを守るのは大事な仕事。」
「だね。珠美ちゃんも私たちをちゃんと守ってくれてありがとう!」
珠美の能力は水を操る能力で主に巌が対処しきれない敵の殲滅である。攻撃方法は水を勢いよく放出し鋼鉄ボールがぶつかった時のような衝撃で敵を倒している。ウォーターカッターよろしくすっぱり切断もできるが誤って味方に被弾するのが嫌らしくそちらのやり方はあまりやっていない。
「でもま、一番敵を殲滅したのは俺じゃね?」
「まーた、そうやって自慢話をする。そんなことどうでもいいでしょ?」
「いや、やっぱ男的には一番はいいもんだよ。な、渚?」
「お前だけだバカ。」
雅彦の能力は火を操る能力で武器に火属性を付与して攻撃したり自身の体に熱を纏わせ触れた相手を火傷させたりという戦法をとっている。火力だけ見るなら確かに俺らの中では一番かもしれないが槌という重量武器を使っているとどうしても一回の攻撃に時間がかかる。かわりに一撃で沈めることが多々あるので追撃する数が減るので一長一短である。
「あはは、でも雅彦ってやっぱその武器のせいで隙が多いよねー。」
「そこは....いつも迷惑かけてるよ。」
「雅彦君が....素直に謝った。」
「おい、美和。俺でもちゃんと罪悪感はあるんだからな?」
那津美の能力は風を操る能力で槍に風を纏わせ切れ味を上げたり味方の空気抵抗を減らしたり逆に敵の空気抵抗を上げたりとアタッカーとサポーターをしているのが彼女の役割である。そんな彼女はよく雅彦とコンビを組まされる。先ほど那津美も言っていたが重量系の武器は一撃がデカい代わりに隙もでかいのでその穴埋め合わせを那津美に任されているのである。
「まあまま、雅彦君が可哀想だからそこまでにね?」
「うー、稲美さんだけですよ。俺の事心配してくれるのは。」
「雅彦君はそんなにデリケートな人間だっけ?」
「そうだぞー、意外と俺はデリケートなんだ。一言でいえば砂上の楼閣的な性格だ。」
華奈の能力は雷を操る能力でショートソードに雷を纏わせて攻撃したり体を電気化させ敵を感電させたり敵と戦うアタッカーである。また、身体能力も少し上がっているため攻撃速度も高く他のものより多く攻撃が出来るので本当は雅彦とのコンビがいいのだがそれには理由がる。それは....
「それを自分で言うか普通?」
「自分のダメなとこはしっかり知ってもらわなきゃな。だから渚もさっきの戦いは気にするなよ。」
「そうだよ。能力がなくても戦えるんだから。」
「ああ、そうだな。能力だけが全てじゃないんだからな。」
そして最後に渚だが彼には能力がわからない。そうその為、華奈は渚の能力のない分の埋め合わせなのである。そしてわからないというのも能力のあるなしは産まれた時に検査を受けるのだが渚はその検査に引っかかった為、能力自体はあるのだがその検査ではどんな能力なのかまではわからないのである。今までもどんな能力なのか色々試してみたがよくわからないのだ。
先輩の中には自身の血をモンスター化させる能力もあったので火や風を生み出す能力ではないことはわかっている。なら発動に条件があるのか?ならそれはなんなのか?疑問ばかりが生まれては消えての繰り返しで旅に出て敵と戦えば何かわかるかもと思ったが結果はわからずじまいであった。
「さて湿っぽくなっちゃったが気分を変えて先に進むとしよう。」
「うん。暗い気分なのはメッ....だよ渚くん。」
「なら早くしないとね。さっき倒した魔物の血をかぎつけて集まってくるかもしれないからね。」
那津美の言葉に頷き渚たちは先に進むのであった。