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21、真相真理 ~それは軽々しいものではない~

「準備が整ったらしい」


 海王が戻ってくると、いよいよ皆の顔つきも真剣になる。


 そう、何かことある毎に、国王に会うのは海王ということにしているのだ。何故なら、国王の言葉が早い上に何を言っているのか分からない為、海王くらいしか理解できるものがいないからである。勿論、大事な会議など、全員が必要なこともあるが、個人的なやり取りの時は混乱を避ける為に全て海王が取り仕切っている。


 それは、それだけ海王が皆の信頼を集めているということでもある。


 そのようなリーダーシップを発揮できる者が一人でもいるとチームはよくまとまると言える。


「おおっ! マジ! もう出るのか!?」


「いや、今日はもう暗いし、計画を聞いて出発するのは明日だ。だから今から会議をやるらしい。一緒に来てくれ」


「お、何、結構本格的じゃん!」


 友理はノリが良い為いつも反応が早い。


 それにつられて綾火もふかふかのソファーから立ち上がる。


「陛下とか家臣の皆さんはもう待っているから、ちょっと急いでいこう。場所は二階の大広間だそうだ」


 海王が皆を引っ張り、二回へと上がっていく。





           ――――――――――★――――――――――






「私は……勇者、なの……?」


 自分が勇者なのか。


 この世界の勇者なのか。


 もしそうなら――


「もしそうなら、私は何をすればいいの?」


 そう、明日木白邪は何も知らない。


 この世界のことも『魔王戦』のことも『黒勇者』のことも『白勇者』のことも。そして同じく飛ばされてきたクラスメイト達のことも。


「会いたいな……綺慧瑠君に……」


 闇夜に垂れるその黒髪は純粋な光を宿しているように見えた。


 そして、刻の丁度変わる時。







 勇者の真相眼  対象 リアラース







「え?」


 ふと空を見上げる。





 この世界は――――――――――


『魔王戦』により――――――――――


『黒勇者』が――――――――――


 勝者には――――――――――


 敗者は――――――――――


 今回の『黒勇者』は四人――――――――――


『魔王戦』終了後――――――――――


 魔王のレベルは――――――――――


 参加資格は――――――――――


『魔王戦』の意義は――――――――――


 彼らの目的は――――――――――


『獅子神』の弱点は――――――――――


『降雷作戦』の欠点は――――――――――


 途中参加確率は――――――――――


 イレギュラー多数――――――――――


 途中棄権不可――――――――――


 尚、今回の――――――――――


『白勇者』明日木白邪は――――――――――


 ――――――――――――――――――――


 ――――――――――――――――――――


 ――――――――――『魔王戦』開始まで、あと360刻→359刻








「あ、ああ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」


 突如、白邪が叫び出した。


 何が起こっているのか、分からない。


 だが現在自分の頭の中には様々な知識が流れてきている。


 膨大な量の情報が、白邪の頭の中をぐしゃぐしゃにしている。


 狂わせている。


 狂気と絶望と恐怖と希望。


 それらを同時に抱いていた白邪に、情報という情報が全て流れ込む。


 世界の『真相』が流れ込む。


「ああ、ああああ!」


 自分は――――――――――


「……………………な、何だったの、かしら……」


 白邪は首を捻った。


「…………?」


 何があったのか、よく分からないというような顔で、白邪が辺りをグルグルと見渡す。





『ふふふ……君にはまだ、早かったようだね。彼は無意識のうちにそれを享受したのだけれど。もう少ししたら、また伝えにくるよ。君には期待している――――』





「だ、誰!?」


 もう一度、辺りを確認する。


 誰も、いない。


 何も、聞こえない。


 何も、思い出せない。


「……そ、そうよ。私は、綺慧瑠君に――」


 だが、未だ彼女の希望は消えない。


「強く、ならないと」





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