第3話:新入生代表との邂逅2
さて、落ち着かない。ホントに落ち着かない。広すぎるよ、応接室が。普通の家の10倍くらい広いんだけど。ナニコレ?
「ふぅ、相変わらずセバスの入れるお茶は美味しいわね。」
「お嬢様にそう言ってもらえると嬉しい限りです。」
「………それで、内間君。随分と物静かだけどどうしたの?」
「いやぁ、ずいぶんと大きなお部屋なようで。」
「あら、もっと大きい部屋見に行く?」
「すいません、マジで勘弁してください、ミノムシみたいな心臓が爆発するんで。」
「………そう。それよりも、依頼の話ね。マカロンについてだけど、できるかしら?」
「まぁ、そこのところは大丈夫なんだが、普通に家の料理人とかに教えてもらうとかじゃダメだったのか?」
「別に、ダメじゃないわ。ただ、内間君に教わるから今回の依頼は体を成すのよ。」
「………さいですか。取り敢えず、厨房あるんだっけ?行くか。」
「そうね。セバス!!内間君を簀巻きに。」
「ハハ。それでは、内間様。大人しくしていただけると。」
何度目かも分からない簀巻きに再びされて、セバスさんの肩に担がれながら俺と和泉さんは厨房へと進んで行った。
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うん、ここゲームの中の世界かな?と思わんばかりのでっかい厨房が目に入る。凄いなこりゃ。現実にこんな場所があるのか(n回目。いい加減この表現にも飽きてきた)。まぁ、そんなこんなで、一先ず手を洗って、エプロンとコック帽を被って、材料を一先ず確認する。
材料(https://macaro-ni.jp/48651←こちらのサイト参考)
マカロンコック(マカロン本体)
卵白35g
アーモンドパウダー35g
グラニュー糖30g
粉砂糖30g
バタークリーム
バター50g
卵黄1個
グラニュー糖10g
水小さじ1杯
「さて、作るにおいて、器具の確認をしたいんだけど。どこにある?」
「器具………??セバス、分かる?」
「はて、私にも分かりませんな。厨房は基本料理人によって出禁になっているので。」
「あんたら、何したら厨房から出禁になるんだよ…。」
まぁ、そんなこんなで機材探しから始まるというね。ただ、気になるのは料理人は、和泉さんとセバスさんを出禁にした理由だけどまぁ、料理人が強制的に有給取らされて休んでいるとのことで話は聞けなかった。気になるけど、事情が事情だから仕方ないね。うん。
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早速、お菓子作りは始まったのだけど、よろしくないほうの予感というものは大体的中するものでして。
「さて、まず粉類を篩にかけるぞ~。」
「内間君、ふるい?って、何かしら?」
「………さいですか。まぁ、とりあえず、俺がやる動作をマネしてな。」
そう伝えて、俺は粉砂糖、グラニュー糖、アーモンドパウダーを篩にかけた。………その、お二人さん見てくる視線がやけに近いのは何故なんでしょうか?
「あの、お二人さん。チカイデス。」
「あぁ、これはこれは。すいません。」
「ごめんなさい、やりづらかったかしら?」
「まぁ、そうですね。はい。………そんなことより、作りましょうか。」
「………そうね。やりましょう。」
和泉さんを何とかお菓子づくりの方向へもっていかせる。そこから、紆余曲折有りながら、マカロンづくりは順調に進んで行くはずだった。
「………あのぉ~。どうして、こんなに汚れていくんですかね??」
「「………」」
「いや、レシピを見ようね?マジで。何か段々、マカロンじゃない未元物質みたいなのができてるんすけど、これは?」
「しょうがないじゃない、どう見たってこのサイト真っ白なマカロンしかないじゃない!カラフルなマカロンを作りたいのよ!!」
「お嬢様と同意見でございます。カラフルなマカロンを作りたいですよ、内間様。」
「………お二人に言いますね。料理ができない人のさしすせそ。って、分かりますか?」
「「さしすせそ??」」
まぁ、ざっくり言うと、料理が出来ない人がする特徴についてをまとめたものだ。(まぁ、調べれば出てくるからそこで見てくれ。)そこから、淡々と料理は続いていった。(俺は別の味を何個か作っといた。)
そんなこんなでお菓子作りは続いていったのだった。




