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禁域  作者: 禅海
第二章
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 ある意味で都琉は私の秘密を見透かしているように思われた。私は自分が映画のレビューで金を稼いでいることは都琉には隠していた。

 そもそもそんなことを明かす理由もないし、そんなことで私をブランディングする必要も感じないが、とはいえもし本音を探してみるなら、私はおそらく、自分自身の素性を明かすことは、自分自身の弱みを明かすのと同様であると思っている節があるからである。

 ……分かるだろうか。相手に自分の弱点を晒したくないという感覚が。だがその一方で弱点を晒したくないくらいに意識的に感じるような相手を見つけたときには、既に手遅れともいえるが……それに気付きたくないという感覚が。

 ともかく都琉の一言二言に見出される、このような劣情を見透かされているような心境に一々羞恥するまでが、私の最近の習慣になったのである。


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