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禁域  作者: 禅海
第二章
95/204

95

 彼女との会話の中何気なく挟まれた自己紹介を信じるなら、都琉は今年のつい春先に、昔から転居好きな気まぐれの両親に従って、東京の都心から、こんな北陸なんかの、鬱屈とした片田舎のF市に越してきたという。都落ちの憂き目に遭いながらも微塵の後悔も感じさせない様子の彼女は、私と同い年で同学年の普通の高校生で、同じくF市内にある、私立の女子高校に通っている。

 誰でもまず気になるのは、彼女のその日本人離れした容姿であろう。石像のように黄金比に厳格な鼻梁や唇などの輪郭、木像のように自然で柔和な眉と目元。西洋の血と東洋の血が複雑に混流する彼女は、その起伏に富んだ容姿だけでなく、くびれた歩様や座位姿勢まで、よく見るそれとはかけ離れて見える。


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