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禁域  作者: 禅海
第二章
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82

 ただそれでも、私の孤独は一種の不還元な自由だと願いたい。

 彗星が美しい光の尾を引きながら、宇宙的な時空を輝き続けることが出来るのは、それ自身が生じた瞬間から孤独であり、そしてその宿命が必ず燃え尽きることであることを知っていながらもなお、様々な星々に引き寄せられてはまた離れてゆくような、そのような孤独は憧憬的な自由そのものではないか? 

 私はこの彗星の生きた記憶、自由に死んでゆく記憶のような孤独に魅せられている、などと言うのは少々自画自賛が過ぎるだろうか。いわばこの、私の呪われたような性癖に起因する呪われた孤独に?

 だがしかし、やはり私の孤独が呪われているのならば、この孤独は間違いなく自由そのものかもしれない。かのジャン=ポール・サルトルの言葉を拝借するならば、「人間は自由という刑に処せられている」のであり、「人間は自由であるように呪われている」のである。……


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