185/204
185
私はバスルームから転がり出ると気を失ったかのようにそのまま床に倒れこんで、死んだように眠り、また目が覚めたのは夜中の十二時を過ぎて日付が変わった頃である。
それほど長い間眠りに落ちていたわけでもないのに、変に目が醒めきっていた。だが勉強机の上に都琉の脚本が開かれたままであるのを見て、私はまた吐き気を催した。どうにか必死にそれを我慢しながらも。私は遂に決壊した濁流のように、信じられないほど感情的に、泣き崩れていた。
四
その翌日は、厭に良く晴れた月曜日だった。前日の出来事などとうに忘れたような顔をして、私は普段通り開門時刻に登校し、誰よりも早く教室入りして、自分の座席に座る。
これほど朝早くから高校に来る理由は、別に私が勤勉だからだとか、真面目な生徒を装うためだとか、そのような外聞を気にした理由ではなく、私はもはや説明の余地もなく、教室という広い認識共有空間に足を踏み入れること自体が恐ろしいためである。