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禁域  作者: 禅海
第三章
176/204

176


 もしも私が都琉の脚本の評価を自分のサイトに掲載するとしたら、その末文はおそらく以上のようなものになろうことは、十月の暮れ頃にはもう十分確定的なものとなっていた。

 夏があれだけ暑かったのが噓のように、現在のF市街はまだ秋の中頃だというのに冬の始まりを感じるような寒さである。


「良いリバイバルだったなあ。あの映画はやっぱり何度見ても面白いし、見るたびに違う感想が浮かぶんだよね。何年後かに観た時は、きっとまた別の感情と出会えるかもしれない」


 この頃はすっかり厚着姿で、髪が少しずつ私と出会った頃くらいの長さに伸びてきた都琉は、例の小劇場での名作映画リバイバル上映にご満悦な様子で、いつものカフェで、いつものコーヒーを飲みながら、いつもの笑顔で、私と談笑している。

 今日観た映画は、私も既に今日を含めて五回観たことのある洋画だったが、都琉の言うように何度でも観直すことが出来るほどの名作であることは確かである。演出といい脚本といい撮影といい美術といい、どれもが上手く構成されているという意味で、それは私が目を通した都琉の脚本とある共通点を見出さないわけでもなかった。


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