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禁域  作者: 禅海
第二章
139/204

139

 結局友人たちは真剣に規則違反の方法を議論し続けたのち、誰かが立案した量販店で安物の上着を買って変装して風俗街の見物にいくという大それた計画に同意した。私はもう本当に馬鹿らしくて、いたたまれない気持ちでそれを傍聴していた。議論にほぼ関わっていない私にも、そのうち緊急の隠密作戦への参加同意の要請が来る。私は先んじて友人たちに、慣れない場所で人酔いして気分が悪いと告げた。

 すると友人たちは私を実に不憫そうに、まるで産まれたばかりで捨てられた段ボールの中の仔猫を見るサラリーマンのような白々しい顔つきで、口を揃えて計画への不参加を勧めた。

 私は徹頭徹尾言われるがまま大人しく風俗街の近辺で時間を潰すことにして、予定通り衣料品チェーン店で上着を買った友人たちと別れた。


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