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禁域  作者: 禅海
第二章
109/204

109

「はーん、つまり何度聞いてもやっぱりきーちゃんの言うところの食事は色彩感情の博覧会というわけだ。きーちゃんらしいよ。なら僕は是非とも博覧会の会場外で金持ちやら公人相手に靴磨きでもさせて頂きたいね……」


 こんな耳にするのも煩わしい言い合いが長々続けられた。一見すれば激烈な口喧嘩にも見えて、ただしこれは兄妹の定期面会に於ける軽い社交辞令のような、いわば拘置所に軽犯罪でぶち込まれた粗暴男が、面会相手の遊び感覚の恋人に浮気を問い詰められてガラス越しに喧嘩をするようなものである。

 そしてこの社交辞令の最後は、心配性な妹からの(いたずら)な説教に観念した次のような言葉で締めくくられた。


「きーちゃんはしっかりしてるよ。少なくとも僕よりかは」


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