表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
禁域  作者: 禅海
第二章
108/204

108

 中学二年生で既に170センチ近い喜子には、見た目通りの威圧感と、それに見合った大人顔負けな責任感が備わっているようだった。彼女はその最も適切な取り扱い方法を知っていて、そのうちの一つが厭世的(えんせいてき)といえば聞こえの良い、怠惰な私への厳しい忠告である。

 しかし彼女のそういう現実主義かつ自立主義な性格は、私とはまた異なる解釈を経て、やはり両親がそうさせたのであるところに、人間性の違いがもたらす絶望的な格差的社会構造のヒントを見つけることも出来よう。


「皆が毎日違うもの食べてるほうが僕からしたら不思議なんだけど。てか自炊って面倒やし、トルコ産パスタってアマゾンで10キロ二千円やぞ。食費節約、腹は膨れる、それでよくない?」


「よくない! 毎日の食事には健康と、それ以上に彩りが大事だって何回も言ってるのに……食事はおいしくて、楽しくないと。なんでこの兄はそんなことが分からんのか……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ