3.一方その頃。
ここまでオープニングです。
――一方その頃。
「くそ、どうして歯が立たないんだ!?」
ダインはダンジョン中間層の魔物に、苦戦を強いられていた。
今までなら一撃で倒せていた相手である。それなのに、ライルを追放してしばらくが経過してからだ。途端に攻撃が通らなくなってしまった。
それだけではない。
魔物が放つ攻撃や魔法、そういったものも防ぎ切れなかった。
「ちくしょう! 撤退だ、撤退!!」
意味が分からない。
ダインは苛立ちから唇を噛んだ。
王都の冒険者、その中でも将来有望なAランクパーティー。その自分たちがどうして、このような場所で足止めを喰らうことになったのか。
理由が分からなかった。
役立たずは、あの日に追放したはずなのに……。
「くそっ! なんでだよっ!!」
ダインは無様に逃げながら、悪態を吐き続けた。
そんな彼が、真実を知るのはまだ先のこと。
自分たちがAランクでいられたのは、ライルの『修繕』のお陰だと。
その事実に気付くのは、遠い先の出来事であった。
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