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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。

片思い

作者: りりん
掲載日:2020/03/24

この世界は男女の他に3つのバースがある。

社会的地位や職業的地位が高いエリートなアルファ。男女共に妊娠可能で発情期のあるオメガ。

そして、その他大勢のベータ。

アルファでもバース性に振り回される事があるために、ベータで良かったと思う。

でも、彼らの特別な繋がりに羨ましいと思う事もある。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


『今日の恋愛運1位は※※座です。朝から好きな人に会えるかも!』


「おっ! ラッキー。朝からついてるかも。」

洗面所で歯磨きしながら頭だけだして、いつも見ているニュースの星座占いに喜ぶ。

今日は何だか良い1日になりそうな予感。

誰もいない部屋に向かって、いつもの様に声をかけて家を出ていく。

「いってきます」


学校は自転車で15分位。

俺の通ってる高校はアルファも通う、いわゆる進学校だ。

アルファの人間がベータに慣れる為の様な所があるために、クラスの中に必ずアルファが在籍するようになっている。

と言っても、アルファの人口は少ないので1クラスに一人か二人程だけどな。

うちのクラスにいるのは気の良い奴なので、そいつを中心にクラス仲は良いほうだ。

やっぱりベータを下に見ている奴もいる。うちの学校じゃ少ないけど。


まだ制服姿も初々しい1年が集団で登校していた。

(アイツはいないのかな〜)

入口の門の手前で自転車を降り歩きながら、さり気なく集団を見る。

いつも、人の中心にいる人物を探す。

占いを当てにしてるわけじゃないけどと、ついついいらん言い訳を心の中でする。


自転車置き場でクラスの奴に出くわして、他愛も無い事を話しながら靴箱に行く。

(あっ! マジでか!!)

『朝から好きな人に会えるかも!』

テレビの声が心に響く。

自分の場所からは見えないけど、低くて歳の割には落ち着いた声が聞こえてきた。

たぶん、クラスメイトに挨拶する声。

「おはよう」

少し身を捩りながら、そっと下駄箱の端から覗く。

(朝から格好良いな〜。てっ言うか、本当にこの前まで中学生だったのかよ)

そこにいたのは、明らかにアルファと思われる人物がいた。

身長は俺より高くて、顔も良い。もちろん、頭だって良いだろう。

なんで、この学校に入学してきたのかわからんぐらいだ。

おかけで入学式以来、アイツの話で周りが煩い。

(あっ! コノヤロー。どさくさに紛れて触るな!!)

男女共学なので、イケてる女子軍団がまとわりながらアイツの腕に触れる。

もちろん、男も群がっている。

ギリギリと歯ぎしりしながら見ていると、不意に目があった… 気がした。

いや、たぶん自分の妄想が見せた幻だ。たぶん…


学年が1つ下のため会える日が殆ど無い。

ニアミスでもできたら、その日はニヤニヤが止まらない。

(今日はこれだけで白飯が3杯は食える。)

一人ほくそ笑んでいたら、友達もその先を見て、

「お前はホントに好きだよね〜」

「あっ、馬鹿! もし、聞かれてたらどうすんだよ!」

相手の口を塞ごうとワタワタしていたら、下駄箱にぶつかり結構な音が響いた。

(やべー。)

恐る恐るさっき見た場所を見ると、もうそこにはアイツはいなかった。

(あー、見られたかな。まあ、アイツに見られても関係ないか)


そう、アイツはアルファで俺はベータ。

交わるはずが無い。







初めて投稿します。

ただただ、ある高校生の片思いの様子を書いたものです。

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