僕の思い
1、僕の思い
「死にたい……、死にたい……、死にたい――」
そんな言葉を毎日呪文のように唱える。1人ぼっちになったとき唱える。
自分の部屋で唱える。つらいことがあったら唱える。
未来に絶望したら自分に言い聞かせる。
言って何になるのか――。
自分を傷つけているだけだ。
でも、「死にたい」と言うと落ち着く。
きっとそれは、自分の本当の感情だからだ。
自分に嘘をついてまで「人生は楽しい、僕は幸せだ、僕ならできる」
そんな偽りの希望を言いたくない。
人に嘘を付くときはそうでもないのだが、自分に嘘を付くというのはつらい。自分に嘘を付いていると、自分の本当の思いが分からなくなり、自分が壊れてしまう。そんな気がする。
だから、死にたいと思ったときは、自分に「死にたい」と言う。
絶望したときは、一人で泣く。
つらい時は、下を向く。
そうしないと、やっていけない。
しかし、つらいとき、絶望したとき、死にたいとき、僕は、周りの人に
「つらい。しんどい。死にたい」とは決して言わない。
今までと同じように、接する。
ほかの人が冗談を言って笑えば、僕も、合わせて笑う。
当たり前だ……
死にたいときに、助けを求めるため他人に
「死にたいです……」
なんて真面目に言う勇気はない。
だから、自分で自分に言う。
「死にたい――」