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9/8 懐かしい香り。
今日はあまりの眠気についうとうととうたた寝をしてしまった。
昼過ぎから夕方くらいまで眠ってしまったのじゃが、目が覚めるとなんだかいい香りがした。
わしはその香りがなんなのか知っておる。
あわててリビングへ向かうと、そこには紅茶を用意するメイドの姿があった。
わしはできる限り平静を装ってその紅茶をすする。
久々に味わうメイドの紅茶はとても美味かった。
ただ今戻りました。
と告げるメイドは、なんだかあちこち傷だらけで……。
いろいろ聞きたくなったのじゃがなんとか耐え、おかえり。とだけ告げた。
メイドの事情には踏み込まぬ。
自ら語るまで、わしは知らん顔を貫き通すと決めたのじゃから。