7/26 警察きらい。
わし、今日は朝からずっと警察に絡まれておった。
嫌な予感はしていたのじゃが、少し前に1メートルくらいの刃物を振り回して車に襲いかかった阿呆というのがティナじゃったらしい。
あの長い包を見たときからそんな気はしていた。
しかしわしも警察であれこれ聞かれて初めて知ったのじゃが、あの小娘身分証もなければ戸籍すら存在するか怪しいとの事。
まぁそのせいでわしにまで捜査のメスが入る事になったわけじゃが。
あんな奴でもわしの家族になったのじゃから守ってやらねばならぬ。
事情は後でティナに確認するとして、わしは動いた。
まず取調室の刑事二人に頭ぼんやり魔法を極々低濃度でかける。
一種の催眠状態のようにしてわしの言う事を刷り込み、上司に会わせろと命令。
そして会った上司にさらに同じ事を繰り返し、最終的に署長まで辿り着いた。
なぜ最初から署長に会いに行かなかったかと言えば、監視カメラなどに映る事を考えるとペーペーの下っ端刑事がいきなりわしを署長の所に案内するのが不自然すぎるからじゃ。
結果的に、ティナはわしの弟子で、あの時振り回していたのはふにゃふにゃの玩具の刀。
被害者なし、弟子が路上パフォーマンスをしようとして失敗しただけ、という事にした。
別室で取り調べを受けていたティナを回収し、その取り調べをしてた刑事にも同じようにして調書を破棄させ、例の事件の被害者の住所氏名を聞き出す。
それからその被害者の家に行って車を修復し、本人から記憶を抹消して一応解決。
こういう手回しみたいなのは全部執事羊に任せていたので本当に面倒じゃった。
あいつはいつもこんな苦労をしていたのか。
もしいつか会う事があれば謝らねばならぬ。
ティナは取り調べでかなり高圧的に調べられていたらしく涙目で、珍しくわしの手を握って離さなかった。
その小さな手が、わしの守った物だと思えば……まぁ、悪くない労働じゃった。
さて今夜の飯は何かのう。
ティナが、
夕飯は期待してろよ!
と言っていたので、お手並み拝見といこうではないか。
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ぼっち姫は目立ちたくない! 〜心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!〜
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