7/24 二人目のメイド、三人目の家族。
小娘、名前はティナと言うらしい。
メイドに滅茶苦茶懐いてしもうて、ここで働く事になったのじゃが……。
どうにもこうにも雇用主を敬うという気持ちに欠けておる。
わしが居間で紅茶飲んでるのにお構い無く掃除機かけよった。
排気でホコリ舞うしわしの心安らぐ時間が騒音でぶち壊しじゃ。
あまつさえ
どけよ邪魔だ。
じゃと!!
わしこんな奴と上手くやってけるかしら。。
最終兵器ヒナを投入しようとしたら、何故かもう仲良しになってた。
わしが悔しがってるのを見てほくそ笑むあたり、わしを見返すために頑張ったのじゃろう。
涙ぐましい努力である。
その証拠に、ヒナが幽体状態で浮遊しているとたまにビクッとしとった。
それを見てほくそ笑むのがわしの仕事である。
さらにそれら全てを遠目でニコニコ見てるのがメイドの仕事であった。
いや、君はもう少しティナを教育しておくれ。
そうじゃないといつまた触手騒ぎを起こしてしまうかわからんぞ。
そしてその後間違いなくわしはボコボコなんじゃろうなぁ。
わしの立場というか威厳というか、最近低迷してない?
わし悲しい。
これでも世界を恐怖に陥れた魔王なんじゃぞ?
しかし、この家で住まう事を認めてしまった以上わしの庇護下である事には変わりなく、ならばこのいけ好かない小娘も家族同然である。
ならば、この後の面倒からも守ってやらねばなるまい。







