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6/11 囚われの身。
さてどうしたものか。
わしは今囚われておる。
メイドを捜索に再び森へ入り、どれだけ探しても見つからんのでもしや、と思い魔力感知の魔法を使ってみたところ、森の中に湖を発見した。
そこの近くから魔力を感じ、近寄ると見えない壁に頭をぶつける。
どうやら魔法、あるいはそれに似た何かでカモフラージュされているようであった。
わしはここに違いないと、無理矢理結界をこじ開けて中に入る。
するとそこには古めかしい城があった。
門を叩いても誰も出てこないので勝手に中に入り、あちこち調べていると大広間のような所に大きな肖像画がかけられていて、そこにはもじゃもじゃな髪の長い男性、そして美しい女性、さらに、子供が描かれていた。
この一家の城なのであろうか?
だとして、何故魔法を使える?
そして、気がついたら檻の中であった。
謎すぎる。
おそらく何者かに襲撃され意識を奪われ、檻に閉じ込められたのであろう。
そして現在に至るわけであるが……。
魔法は使えそうなので出るのはたやすかろう。
ここまで記し、行動に移る事にする。