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7/20 迷惑少女。
わし、おこ。
めちゃくちゃ怒っておる。
だって昨夜、夜中にまたドアを蹴り破ってあの少女が飛び込んできたのじゃ。
いくら温厚なわしでも家のドアを二度もぶち破られたらそりゃ怒って当然じゃろう?
しかしじゃ。
わしより怒っていた者が一人いた。
メイドじゃ。
メイドは本当に怒っていて、またお前かとその少女と対峙したのじゃが……。
寝ぼけたヒナが部屋からふわふわと幽霊状態で現れ、それを見た乱入少女は絶叫し泡を吹いて倒れてしもうた。
まるで初めてヒナを見た時のメイドのようじゃ。
しかしこいつ何しに来たんじゃろう。
メイドが再びその少女を肩に担ぎ上げ、前回よりももっと遠くに捨ててきますと言って出て行き、今朝になって帰ってきた。
余程疲れたのかそのまま眠ってしまいわしは朝飯を食いそびれてしまった。
あの小娘め……わしの朝飯を奪った罪は重いぞ。
万が一もう一度現れるようなら次は許さんからな。
覚悟しておくのじゃ。