5/20 闖入者。
驚いた。
メイドが何を警戒していたのか判明したのでその経緯を記しておく。
メイドがわしの部屋に泊まることになってドギマギしていたのじゃが、ロッテがいてくれたおかげで妙な空気にはならずに済んだ。
そろそろ寝ようと言うことになり、二人にベッドを預けわしは床に転がる。
わしは消灯後も起きて見張りをしていたのじゃが、突如壁から老婆が現れ、さすがのわしも変な声をあげそうになった。
メイドは危機察知能力が高く、気配を感じで飛び起き、老婆を見て絶叫。
しかしわしらが居たからか気を失うような事は無かった。
それに、老婆はすぐ
ごめんなさいねぇ
と謝りだしたのじゃ。
メイドも幽霊にはヒナで慣れたかと思っていたが、ヒナが大丈夫になっただけで未だに幽霊の事が苦手らしい。
老婆の話を聞いていてやっと落ち着いてきた。
老婆はこの近所に住んでいたらしく、息子に金をねだられ、断ったらゴルフクラブで頭をかちわられたのだとか。
庭先に埋められているらしく、まだ発見されていないようじゃった。
それについてはわしが警察に後で通報するから良しとして、この家に現れたのにも理由があった。
わしもメイドも知らぬ事じゃったが、ヒナがケル子の散歩などをしている時にまだ健在だったころの老婆と遭遇し仲良くなって、たまに公園で話すような間柄だったらしい。
こんな事になって、息子の事も気になるがヒナに会って話し相手になってくれたことの事のお礼を言いに来たのだとか。
先日は先にメイドに遭遇してしまい、騒ぎになった。
と言うことらしい。
ちなみにこの部屋に現れる前にヒナと無事会えたらしく、いろいろ話をしてきたとの事。
ティナは爆睡してて起きなかったそうじゃ。
メイドは、ビクビクしながらもヒナにまた会いに来てあげてください。などと言っていた。
ただ、出来れば玄関から……とも。
しかし老婆はまだ幽霊になって日が浅く、物に触れる事などは出来ないようだったのでわしが少しだけ魔力を分けてやった。
すると、ヒナ程ではないが、集中すればインターホンを鳴らす程度に物を触る事は出来るようになったようである。
今日は長くなってしまったのでこの辺にするが、明日はその馬鹿息子をどうにかしてやらんといかんなぁ。
お読み下さりありがとうございます
ヽ(=´▽`=)ノ
完結まであと27日！
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