とある魔王の日記帳。【6/16完結しました】

5/16 アクセサリー。

今日は珍しくメイドの方から外出に付き合ってほしいと声をかけられた。

最近は毎回尾行してばかりじゃったが、すぐ隣に居られるのならその方が確実に守る事が出来る。

今の所何かアクションを起こしてくるような輩はとくに居ないが、ひどく胸騒ぎがしていつまでもおさまらない。

ふとした瞬間に取り返しのつかない何かがおきてしまいそうな不安。

ただの心配性なのは理解しているが、心配な物はしょうがないじゃろ。

特に今日も何事もなく、メイドと共にカフェへ行ってクリームソーダを飲んだり、たこ焼きを食べたり、買い物をしたりして帰ってきた。

日頃の感謝を込めて何かプレゼントをしたいと伝えると、メイドとしてはとても珍しい物をお願いされた。

何かしらのアクセサリーが欲しいと言うので、宝石店へ入ろうとしたらそんな高価な物は要らないと言われてしもうた。

メイドは雑貨屋のでいいからというので一緒に見に行って、結果的にシンプルなネックレスをプレゼントした。

輪っか状の小物に紐が通してあるタイプのネックレスを買ってやった。

実に安い。1200円くらいじゃったか。

そんなものでにっこり笑うメイドが不思議であったが、逆の立場であればどんな些細なものをもらっても喜んでいたと思う。

それくらいにはメイドもわしの事を気にかけてくれていると思っていいのであろうか？