7/16 感謝の気持ちとあれやこれ。
わしってばどうにも生活のリズムが崩れておる気がする。
仕事の収録が何時にあるか次第になってしまうのでやむを得ないのじゃが、夜収録して朝帰宅の事もよくある。
最近はあまりテレビの仕事を受けていないので自由な時間が増えてきたのじゃが、いくら大金持ちとはいえメイドの給料もあるから働かんわけにはいかぬ。
最近はヒナという食いぶちも増えてしもうたしのう。
ヒナは幽霊の癖にそりゃもう食べる食べる。
食べ盛りな上にメイドの飯が美味いのが原因なのじゃが、子供がたくさん食べることに文句を言い出したら魔王もおしまいよ。
金に困ってはいないが、わしほら、貯蓄がないと落ち着かない性格の魔王ゆえ。
トイレの紙もストックが山ほどないと落ち着かないし。
前の世界でわしの世話役の一人じゃった老羊執事は、なんと小さき魔王か……とよく嘆いておった。
わしはその頃まだ二百歳程度じゃった故に、身長や成長具合に文句を言われてるのかと思ったが……今になって思えばあれはわしの性格の事を言っておったのかと感じる事がある。
いいじゃろ別に。ストックある方が安心するんだもん。
予備とか備蓄があって困る事なんてないもん!
つい感情的になってしもうた。
しかし日記というものは良い。
思った事を綴り後で見た時思い出が蘇るのは勿論、後で読み返した時に初めて己の愚かさを知る事もある。
そして、当時のわしを褒めたくなる事もあるのじゃ。
わしが今一番自分を褒めたいのはメイドを雇おうとした事じゃな。
そして、一人目に懲りずちゃんと二人目の面接をした事じゃ。
わしも当時ほど邪な感情は無い。
……と、思う。
純粋にメイドには感謝しておるのじゃ。
温泉では良い物も見れたし。
でかかったし。