7/15 ほっけもん ザ movie。
初めて映画館なるものへ行ってきた。
映画というのが、二時間程度の見せ物である事は知っていたし、ドラマなどの拡張版みたいなものだと認識しておった。
実際見てみると、わしの想像から大きく外れたものではなかったのじゃが……。
なんというのじゃろう。
巨大なスクリーンに爆音。家でドラマなんかを見るのとはわけが違った。
見てきた映画はCGとやらで描かれている特殊なもので、演者は声だけ。後は立体映像みたいなものらしい。
この世界の技術力には驚かされてばかりである。
タイトルは「ほっけもん」何故か魚のホッケに焦点を当て、前半はホッケが稚魚から成魚になるまでの波乱万丈な人生を描き、後半はホッケが世界を侵略するために海の仲間たちを次々に力で従えていくストーリーじゃった。
面白かったが、ストーリーは謎すぎる。
純粋に、凄かったなと思っていたのじゃが映画が終わると隣でメイドが号泣しておってわし困惑。
泣き所はどこじゃったろうか……。
メイドの考えることはわしにはまだ理解しきれぬ。
その後昼食でわしが焼き魚を食べているとそれを見てさらに号泣。
どうしたらいいんじゃろう。
あの映画の後に普通魚食べますか?
と怒られた。
だって最終的にホッケは海の生物を片っ端から制圧し、軍団を率いて陸に攻め込むがちょうど浜で地引き網をしていたために皆網にかかって港に運ばれて行くところでスタッフロールが流れる。
終幕。
の文字のあと、とある一家の食卓にシーンが移り、そのテーブルの上にはこんがり焼かれたホッケが。
そして映画は今度こそ終わる。
わしとしては食欲刺激されただけだったのじゃが……。
ヒナは泣きはしなかったものの、メイドと一緒になってわしに「さいてー」と冷たい言葉を投げてきた。
わし、しまいには泣くぞ?