4/8 大会当日。
大会当日。
参加者は総勢832人。馬鹿かと。
世の中にはこれほど自称最強という輩がいたのじゃな……。
うっかりミスで各国の言葉を喋れる通訳を用意しておかなかったので一時はどうしようかと思ったものじゃが、何故かメイドがそれを全て対応してくれてなんとかなった。
アナウンスをあらゆる国の言葉で行う事で参加者を誘導し、ルールの説明やらなにやらスムーズな展開運びが行えたので本当にありがたい。
今更ながら何者じゃこいつは。
とにかく、あまりに参加者が多すぎたのでまず4グループに分けて200人前後ずつバトルロワイヤルをやってもらった。
それはもうカオスな絵面であったが、それぞれ半数まで減らす事が出来た。
その時点で約400人。
まだまだ多いのでそこから更に2グループに分けて再び同じことを繰り返す。
それでもまだ多いので再び……。
という流れで最終的に32人まで絞り込むことが出来た。
それくらいならなんとか、という事でそこからトーナメントが開始されたのじゃがなんというかもう時間がかかって仕方がない。
一戦あたりの制限時間を設けなかったのも失敗であった。
無い方がいいのじゃが万が一にも第2回大会が開催されるような事があれば制限時間は儲けようと誓う。
結果的に全ての第1試合が終わった所で今日は時間切れ。
勝ち残った16名にホテルの部屋をあてがい、後半は明日へ持ち越しになってしもうた。
テレビ局も慌てて放送枠の確保に奔走するという羽目になってしまい、申し訳なかった。
それでも今日の放送での視聴率が凄まじい事になったらしく、多少無理をしても大丈夫という判断に至ったらしい。
なんとか明日の放送枠も確保され、第2試合以降は明日という事になった。
それにしても思いのほか武器を使う人間が少ない。いや、多かったのじゃがそういう奴等は大体バトルロワイヤルの時点で消えていった。
自称最強を名乗る奴等が集まっているだけあって、純粋な肉体のみで戦う格闘家が多かったというのもあるのじゃろう。
武器を使う者のうち勝ち残っているのは3名のみ。他は全員素手である。
なかなか白熱する試合をする者、一方的に力の差を見せつける者、拮抗しすぎてまったく試合が終わらない者などいろいろあったが、出来る限り明日で終わらせよう。
優勝者には申し訳ないが地獄を見てもらう事になる。







