死神と召喚
黒い髪に黒い瞳。黒を基調とした服と身長の倍以上ある大鎌。死神のような見た目の少年が目の前にいました。
「あなたが精霊さんですか?」
精霊はその個々によって外見が全く違うと聞いたことがあります。動物のような精霊、液体のような精霊、怪物のような精霊など、様々だそうです。ですが、人の形をした精霊はほとんどいないそうなので、つい聞いてしまいました。
「うん、そうだよ。僕は君と契約する精霊。君の人生と運命を共に生きる精霊さ。これからよろしくね、彼方 花奈。」
少年がにっこりと笑うとまた、光に包まれて私は教会にいました。
「これにて、儀式の全てを終わる。今日はこれで解散だ。」
状況がわからないまま儀式が終わってしまい、しばらく固まっていると、後ろから声がかかりました。
「花奈。なにぼさっとしてるの?かえるわよ。」
「花奈さーん。帰りましょー。」
綾ちゃんと愛梨ちゃんでした。
「待ってください!今行きます!」
3人で教会を出て、まずはお互いの精霊について話します。
「2人の精霊はどんな方でしたか?」
「話すより実際に見た方がわかるでしょ。3人せーので呼びましょ。」
あれ?精霊ってどうやって呼ぶんでしたっけ…
「どうやって呼ぶんですか?」
「はぁ。花奈、あなた何の話も聞いてないのね…。精霊を思い浮かべて呼んだら普通に来てくれるわよ。」
「花奈さん忘れん坊ですねー。」
そういえばそんなことも言われていたような気も…?まあ、方法がわかればそれでいいのです!
「じゃあいくわよ。1 2の3!」