衝撃
うわーー…うわーー。まじか!?まだ、直接しゃべったりする勇気なんてない!…けど、ヒロ君には会いたい、少しでも近くに、行ってみたい。
「…。よしっ、頑張るぞ!ヒッヒロ君から長ラン、かっ借りるぞ!」
気合をいれて白組に向かう。
うっぎゃー!近い!いつもの電車でもこれぐらいの近さなのに障害物がないからかいつもより近く感じる!一つ息を吸って、
「すっすいません!!」
「え…?俺?なんですか?」
「あの、こっこれ!」
そう言って、紙を見せる。すると、不思議そうにしていたヒロ君も納得したような顔をした。
「あぁ、借り物競争の参加者か。」
「はっはい!それで、その…。」
「あぁ。俺の長ランでしょ?はい、どうぞ。」
「あっありがとう、ごじゃいます!」
うわっ。かんじゃった~、後ろから「クスッ」って笑い声聞こえたし、わたしきっと今顔真っ赤だ。
「そっそれじゃあ、失礼します!」
ゴール目指してダッシュ。順位は3位!うーんおしい!もうちょっとで1位だったのに。十分位して、すべての人が走り終わった。
<では、借りたものを返しにいってください。>
…もう一度ヒロ君としゃべれというのか。わたしのライフはもう0よ。ということで、なっちゃんと昇君を召喚!!
「あの…。長ランありがとうございました。」
おずおずと渡すと。三位おめでとう。と言ってくれた!うれしい。すると、
「先輩、お疲れ様です。」
「おぉ、昇か。お疲れさん。」
!?まさか、知り合い?少し離れてから聞いてみる、
「昇くん。あっあのさ、白組の応援団長さんと知り合いなの?」
すると昇くんは顔を輝かして言った。
「あっ!かっこいいだろ、あの人。高川祐先輩!!俺の部活の先輩なんだぜ!!」
「「…え、えぇーーーー!!!」」
「!?なっなんだよ、二人して。」
「「いや別に。」」
「?」
さっとなっちゃんに近づき、耳打ちする。
「ちょっと、こんな近くに情報源がいるなんて聞いてないよ!」
「ウチも知らなかったんだもん。」
ほんとびっくり、しかし、これでヒロ君の情報ゲットできる!!やばい顔がにやける。
でもそれは、昇君が次の言葉を言うまでだった。
「だけどさ、あんなかっこいいのに祐先輩、今片思い中なんだってよ。意外だよな!」
……えっ。