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11人目の『特待生』

『私立神ノ宮高校』

そこは、全国からエリートたちが集まる超名門校。

毎年の受験者数は1万人にもなる。

その中から入学できるのは毎年100人程度。

その中でも『前期入学』ができるのは、わずか10名。

そんな僕たち『特待生』が集められたクラスを『零組』と呼ばれている。


バスを降り、校門へ向かうと、そこには黒髪が美しい女が立っていた。


「待っておったぞ~永田未来!!問題児であるキサマのために、ワシが直々に迎えに来てやったぞ。感謝せい。カッカッカッカッカッカッカkkkげほっ!ごほっ!うぉえ!!」

「・・・その笑い方、むせるくらいなら無理にやんなくていいよ」

「な!き、キサマ。我にそのような無礼な態度をとっていいと思っているのか?我はこの学園の『学園長』

だぞ!!」

「そうだったな。ごめんごめん、『姉さん』。」


永田緑ながたみどり、彼女は僕の『姉』であり神ノ宮学園『学園長』でもある


「姉さんなどと呼ぶな。ここでは学園長と呼べといっておるだろう。」

「おっと!これは失礼、学園長どの。」

「うむ、わかればよいのだ。早く教室へゆくぞ」

「・・・待て!そ奴はだれじゃ?この学園の生徒ではないな。なぜわが学園の制服をしている?」

「ヤバい!!ばれちゃったよ。どうしよう」

「どうするもこうするも・・・どうしようもないでしょう!」

「・・・おい!!何をこそこそと話しておる?そ奴はだれじゃ?わしに顔を見せい!」

・・・これはもう、腹をくくるしかないな。

「おぬし、名前はなんと申す」

「・・・零」

「どれ、顔をよく見せてみよ」

学園長は、長い間零の顔を見た後、続けて言った。

「おぬし・・・おもしろいな!おぬしのようなやつは初めて見た。・・・どうじゃろう、わが学園に入学しないか?」

「ちょっと姉さん!!いきなり何を?」

「姉さんではない!学園長じゃ。」

「わしはこの学園が出来てから5年間、さまざまな才能を持った天才に会ってきたが、こやつのようなものは初めてじゃ。わしはこやつが気に入った、だから入学させる!」

「そんないきなり入学だなんて、入試も受けてないのに、他の生徒に失礼じゃないか」

「何を言っておるのじゃおぬしは、わしはこの学園の学園長だぞ。学園長直々にスカウトしてるんだ。だれも文句は言わんだろう。それに・・・」

「こんな才能を目の前にして、『何もするな』と言う方がどうかしている!!」


「あの、マスター」

零が突然話しかけてきた。

「私には、マスターを『守る』という使命がございます。そのためには、1分、1秒でも長くマスターのそばにいたいのですが。・・・もしよければ、私をこの学園に入学させていただけませんか?」

「・・・本人が入りたいなら、僕に止める理由はないよ」

「決まりじゃな」


「ようこそ、神ノ宮へ。11人目の『零組』として君を歓迎しよう!!




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