天才なのにオタク的(現・日常)
8月9日 午前7時25分
目を覚ますと、そこには白い髪の女の子が目の前で寝ていた。
「おはようございます『マスター』。」
「な!?なんでお前が僕のふとんで一緒にねてるんだよ。」
「コンピュータは寒さに弱いのです。このふとんがあまりにも温かそうだったので、つい。」
「『つい』じゃない。お前の場合『確信犯』だ。」
「よいでわありませんか。マスターと私はこれからずっと一緒に暮らしていくのです。コミュニケーションのいっかんとしてスキンシップは大切です。」
「だー近い近い。こんなところ誰かに見られたら話がややこしくなるだろーが。」
そのとき、玄関のドアが開いたのは、僕の日ごろの行いが悪いせいだろうか・・・
そこには、美鈴が立っていた。
「あのー、すみません。出直してきます。」
「ちょ、待ってくださいよ美鈴伯爵」
「だれが美鈴伯爵よ、だれが。気安く話しかけないでよね、子供ができちゃうでしょ」
・・・・・僕っていったいなんなの。
「とにかく、こっち来ないで。鬼畜、変態、エロゲーマニア、性欲の塊、性欲!!」
「おい、最後に至っては性欲そのものになってるぞ。それに僕はむじつだ、説明させてくれ」
「あんたの言うことなんか聞くに足りないわ」
「では、私から説明させていただきます」
「ふーん、まあ今回限りは許してあげるは。」
僕は、そっと胸をなでおろした。
「で、お前はなんのために俺の部屋に来たんだ。」
「あんたねー、今日は夏休みの『課題点検日』の日でしょうが!!ほら、準備準備」
今日は、8月9日・・・
「ああ!すっかい忘れてた。まあ宿題はできてるから問題ないけど」
「お二人とも今日は学校なのですね。」
「そうだ、お前も来るか?学校」
「よろしいのですか?」
「別にいいだろ。ばれなきゃ。」
美鈴がそれに反論するようにこう付け加えた。
「でも、その服装じゃあばれないって方が無理だと思うけど」
確かに、その通りだと僕は納得してしまった。
「それなら、ご心配あれません。」
そう言うと零は、なにかを小声で言い出した。
「フォルムチェンジ。フォルム『神ノ宮学生』。」
そういった零の姿が、神ノ宮学園の制服姿になった。
「これなら、なんの問題もありませんね。」
「では!行きましょうか。『名門・神ノ宮学園』へ!!」