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大変
アリアスの声は伸行には届いてない。
「頼むな、道雪。」
道雪は下半身不随と言い伝えられいたが、違う。
ぴんぴんしている。
『御意!』
道雪が刀を天にかざす。
全てが光に包まれる。
「うまくかかってくれよ…。」
伸行の声は聞こえず、アリアスは立ちすくんでいる。
光が消える。
「取った。」
伸行はアリアスのデコにデコピンをした。
『は…!」
アリアスはデコを両手で抑える。
結局、伸行の勝ちで終ったのだがアリアスは釈然としていない。
アリアスが終わった後、伸行の召喚使役を
本当に凄い!凄い!と思っていたのだが、伸行が言うには
「召喚できるわけ…無いだろ、光を使って幻想をみせただけだ。」
そう言って取り合ってはくれない。
明日から、学園生活が始まる。
伸行のランクを冷静に判断してみる、明日はクラス発表とランク付け。
そしてそれは…判断できなかった。
ただ明日のランク付けを見るだけだ。
『凄いな…。』
光で作ったとしても、それは本当に凄い事だった。
伸行は自室に居た。
「光であんなもん出せるわけねえよな。」
ポツリと呟く。
今は異能に関しても、異眼に関しても黙っておく必要があった。