戸次 道雪
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無音。
雷玉は1つも残らず消えていった。
『なっ…、Repetition!!』
アリアスはすかさず異眼に魔力をとおしサンダーバードを復元させる。
異眼は扱いやすいのが特徴であり、何より精神面があまり関係ない。
Repetitionの弱点は出した後再び魔力を通して操作しなければ単調になってしまう事。
魔力を再びとおすのは実は結構難しく、
今のアリアスの魔神経の状態なら詠唱無しでも少し時間がかかる。
それを分かっていてるのか、
伸行は今まで居た場所からジャンプして離れ、
魔力を通さなければならない状態に持って行った。
更に今、常人から見れば分からないが、
先程に比べるとサンダーバードのスピードは明らかに遅い。
伸行が詠唱するのに充分な時間と場所。
バッと大きく跳躍、距離をとる。
「枉げろ、増加を刹那に起こせ…雷切よ、増えろおおおおおおおッ!!」
そういうと、雷切が2本に増えて手元に収まった。
『馬鹿な…。複眼?!』
アリアスは魔力の操作を誤り、サンダーバードは元の軌道から大きく反れた。
「このチャンス、生かす。」
そういうと伸行は、刀を2本とも地面に刺した。
バチバチと有り得ないほどの音がする。
「戦国時代の雷神…、戸次道雪よ。道理を捻じ曲げ今この場で姿を現せ。」
詠唱する間に近づく、鳳とのわずかに距離3m。
詠唱しきって―――――――1秒後
目がおかしくなりそうな光が辺りを包む。
しばらくして視力が回復してきた。
しかし、アリアスは回復したはずの目を疑う。
信じられない、いや信じたくない事実がその場で起きていた。
『信じたくないですが、そんな規格外のものを…召喚するんですか…貴方様の召喚使役は…。』