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2 王子と公爵令息

馬車から降りて、王立ラレフェール学園を見上げる。

まるでサクラダファミリアみたいな壮大なお城だ。

ここで学園生活を送れると考えるとちょっとワクワクしてきた。

しかしそんな私のワクワクを打ち砕くように私を見た瞬間、大勢いた新入生たちがモーゼのように左右に分かれる。

そして小さい声で「あのメイクはあれですわ、、」「さすがにちょっと、、。」など


もしかしたらこの世界では暗闇で見たら発狂しそうなくらい怖いケバケバしいこの顔がトレンドなのかもしれない、そんな期待はものの見事に打ち砕かれた。

周りを見渡せば現代風の可愛いメイクの子たちがドン引きしながら私を遠巻きに見ていた。



そんな目で見ないで、私もこのメイクヤバいと思ってるから!!



自分の美的感覚と周囲の差が無いことを嬉しがるべきなのか、自分の容姿が異端扱いされるのを悲しむべきなのか私には分からなかった。

しかし、ジメジメしていると、この顔面に陰気が足されて、より都市伝説化し嘯かれそうなので堂々と背筋を伸ばして歩くことにした。心のなかの私は涙でマスカラがよれよれだ。



そうこうしているうちに隣にもう一つのモーゼが出来上がっているのが見えた。ちらっと見ればなんともキラキラした男性二人組が歩いている。


「きゃー!!エド王子よ!!王国設立以降一番の天才と言われているくらいの頭脳明晰さ、騎士団長と肩を並べられるくらいの剣の腕に加えてあの彫刻のような容姿!ゾットするような冷たさは人間離れした美しさの表れなのだわ、、」


「それでいうならリノ様も素敵だわ、、。文武どちらも天才であるエド王子に張り合える唯一の好敵手で、あの天使のような顔。。わたくしは畏怖を覚えるエド王子より親しみやすいリノ様の方が好きだわ。」


さっきまでドン引いて私に陰口を言っていたはずのモーゼの一員である彼女たちは急に流暢な語り口で男性二人組を解説し始めた。

その語彙力を私のときにも使ってほしかったものである。いや、より傷つくのでやっぱり撤回で、、

というかあの二人組が母の言ってた王子と公爵令息か。美的感覚の狂った人だとは思ってたけど男の容姿を見る目は腐っていないようだ。

しかし平穏を第一に掲げる私にとって彼らと関わるということは死を意味するのと同義。


彼らとは絶対関わらないようにする!



そう決意したのに王子と同じクラスかつ隣の席だったのはフラグを立ててしまった私が悪いんですか?


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