2/2
寝る前のこと
今、当たり前に思うことが、この先も当たり前だと思えることの難しさに気付いた去年の冬。
辛いと思っていたことをやめた。やめたらもっと辛くなった。惨めだ。
「辛」の字に1本たすと「幸」になる。まさにそれだ。
幸せは虹に似ていると僕は思うんだ。虹は外からしか見えないからね。
振り返れば輝かしかった僕がいて、今にも未来にも、もう僕はいないような気がして…。
全てが辻褄合わせで、種も仕掛けもあって、あの日懐いていた猫はただお腹すかせていただけで…。
昔はいっぱいあった欲しいものが、今ではもうない。
もしも神様が降りてきて、願いを1つ叶えてあげようと言われたら僕は何を答えるんだろうか?お金かな?愛かな?永遠の命かな?
そんなことあるはずないのにね。けど考えちゃうんだ。
そして僕は眠りにつくんだ。