「無限の時間の中で有限の存在が流転を繰り返すとすれば、同じものが永遠 に回帰する」ニーチェ「永劫回帰説」
さて、三度、世界大戦は繰り返されるのだろうか?
「ついに世界が壊れ始めた」
何だか、時代が世界恐慌(経済恐慌)へ向かっているような気がし
てならない。ところで、およそ百年前に世界恐慌の引き金を引いた
のは台頭してきた新興国アメリカであったが、次の世界恐慌の引き
金を引くのは新興国中国に違いない。
以下の記事がその証拠である。
* * *
中国で「売れ残り不動産を、なぜか“ニンニク”や“スイカ”と
物々交換」へ…! 中国経済「大崩壊」のヤバすぎる現場
福島 香織ジャーナリスト
[https://gendai.media/articles/-/97394]
以下記事全文
いま地方政府と不動産企業には、在庫あまりを改善するように指示がでている。「値下制限」と「脱在庫あまり」という矛盾した二つの政策を同時に実施しながら、不動産市場の需要を掘り起こすためにはどうすればいいのか。
そこで打ち出されたのが世にも奇妙な数々の政策だ。
たとえば、6月29日、河南省済源市は微信の公式アカウントを通じて、次のような通達を出した。
「不動産を始めて購入する住民は、頭金を20%以下とする」「その頭金について企業は、一年以内を限度に分割で受け取ること」「2023年5月31日前に不動産在庫不足になっていなければ、さらに最長一年、分割支払い期間が延ばされる」。
頭金を分割払い、というのは一体どういうことなのか。一括で払うから頭金ではないのか……。
地元記者が問い合わせても不動産管理当局の役人は「よくわからない」というだけだった。
ちなみにこの通達は6月30日に削除されている。内部筋の話を総合すると、政府サイドは、なんとか不動産在庫を減らせという上からの命令で、強いプレッシャーを受けているのだ、という。
さらに、興味深いのが、お金がないなら、小麦やスイカ、ニンニクで払ってよい、という物々交換方式だ。6月20日ごろ、インターネット上に河南省の不動産チラシが出回っていたが、それには河南省商丘市民権県にある不動産が、一斤(約0.5キロ)の小麦を2元に換算して販売する、という小麦支払い可能キャンペーンが紹介されていた。
また別の河南省開封市の不動産はニンニク一斤5元で換算して、ニンニクと不動産を交換するという。地元記者が22日に不動産業者に問い合わせたところ、すでにこのキャンペーンは終了し、再開のめどはたっていないという。
世論が炎上して取りやめたと思われるが、その後も他の都市で「農産物で不動産購入キャンペーン」が次々と打ち出されていた。南京新城ホールディングスは新たな不動産建設プロジェクトへの出資を6月28日から7月15日まで最高10万元分をスイカで支払い可能とするキャンペーンを打ち出した。
さらに6月29日、江蘇省の無錫陽山一楼盤は「水蜜桃支払い」キャンペーンを打ち出している。
8月31日までの期間、水蜜桃1斤18.88元換算で1万斤分、つまり18.8888万元分が支払えるという。
* * *
かつてて北京オリンピック夏季大会(2008年)後に中国経済は破たんすると多くの専門家が指摘
したが、その後10年を経ても未だ崩壊しなかったのは正に大きすぎたからに違いない。普通の国な
らば致命傷であっても、中国にとってはカスリ傷程度でしかないのだ。ただ、たとえカスリ傷であっ
ても何度も繰り返しているうちに微生物の侵入の確率が増え、微生物による感染症は致命的な結果を
もたらすこともある。そして、崩壊した中国経済はあまりにも大きすぎて再び立て直すことはできで
あろう。
そして、決して忘れてはならないのは、かつて世界恐慌の10年後に世界大戦が起こったことだ。
それだけは絶対に繰り返してはならない。
(つづく)




