ひよっこ巫女と報告者
「じゃあまずは魔理沙さんの集めた情報を教えてもらってもいいですか。」
「ああ、別に構わないが、実はそこまで詳しいことは分かってないぞ?」
「構いませんよ。情報の確認は大事ですから。」
魔理沙さんの情報によると、まず以前聞いた噂通り無差別に女性を襲っていること、地獄や妖怪の山など場所に左右されず各地に出没すること、あとその姿の詳細が不明である事が分かったそうです。また、以前張り込むことができたのは、夜中に町中で噂の妖怪をみたという報告と向かっている方向から道筋を割り出したからだそうです。
「となると、その目撃したという人物に会いたいですね。魔理沙さん、案内してもらえますか?」
そうしてわたしは魔理沙さんに案内され、件の人物の家につきました。
「すいませ~ん、御免くださーい」
家の戸を開きながら声をかけてみると、奥から
「ああ?なんだぁ?」
という声を上げながら、男が一人出てきました。野暮ったい作務衣を着ていて、寝起きなのか髪の毛には寝癖がついていて、あまり良く眠れていないのでしょうか、気怠けな目元には深いクマがみえます。魔理沙さんが言っていた人物で間違いないでしょう。