ひよっこ巫女と事件
それからまたしばらくしたある日。この日わたしは、自分の最近の唐突な思いつきで作った登山道の告知をしていました。これで少しでも人が来てくれるといいんですけどね。
そうして告知用に作ったチラシを配り終えて神社に帰る道中、ほうきに乗った魔理沙さんがいました。
魔理沙さんはいつも通り神社に向かっているようでした。
そのまま戻っていると、突然凄まじい爆発音のようなものが聞こえてきました。しかも、その発生地からは火の手が上がっているのです。そして、その場所には心当たりがありました。
「この音・・・・しかもあの方向って....!」
急いで神社に戻ってみると、そこには燃え盛る博麗神社がありました。
「これは・・・ひどい・・・。」
境内の石畳はあちこちが抉れ、ところどころ焦げているところもあり、わたしの住居でもある本殿にて燃え盛る炎は近くの林にも飛び火して、引火を続けています。
そんな本殿の前に、この惨状を引き起こしたであろう人物がいます。
「何を、しているんですか。」
炎で焦げて煤だらけになった白黒の魔女っぽい服。乱れていてもわかる編まれた金髪。紅くなってはいますが見慣れた顔、それに何よりその右手に持った陰陽の模様のついた八角形のアイテム。それを持っている人物は、一人しかいません。
「魔理沙さん!」