怪人と襲撃
今週はこれで終わり、戦闘回です
魔法少女のみんなにもみくちゃにされ一時間が経過し
みんなの正気が戻ってくる。
「ふー…うれしいねぇ、
ナツさんと一緒に戦えるかもしれないなんて」
「うん…一緒に戦えるのが楽しみ」
「戦う機会なんてない方がいいと思うけど…」
というか今まで非戦闘員だったのに戦闘員になるなんて
普通にお断りなんだよね…クソ、ババァめ!面倒な能力に
目覚めたばっかりにこんな目になったので、普通に泣きそうになる。
「まだまだ残党も多いしな。戦力が増えるのはありがてぇさ」
「かっこいいですねー変身した後の服。
ガントレットもいっぱい色々付いてそうで楽しそうですね!」
「一緒に頑張りましょう!絶対敵の攻撃当てさせませんから!」
「うん、機会があればね」
いや本当に機会がないのが一番、平和が一番なのだが…
そんなこんなでほんわかと話していると、窓の外から
突然弾丸らしき何かが飛んでくる。
「私、弾丸に向かって殴りなさい!」
え、何々!?!?
とりあえずミニ私が言うように飛んできた弾、
かろうじて怪人の視力で視認したそれに向けて拳をぶつけると
謎のバリアみたいなものが発生して球を目の前でで止める。
「え!?なんで!?」
「変身すべき、早くみんなも!」
「おーけー!なんっでこんなタイミングなんだよ!?」
「よーし皆殺しにしましょう!皆さん頑張りましょうか!」
「成長した私たちを見せてやりましょう!!」
そう言いながらみんなが周りで変身しつつも
攻撃はまだまだ行われており、数発を私は撃ち落としている。
「私、窓から飛び出て左側のビルです!
足を踏み込めばすぐに到着できます!」
ひとまず事態を納めなければならない。
他のみんなは変身中のため、私は一足早く窓枠に足をかけ
外へ飛び出すと、ガントレットの手の甲の部分から黒い鎖が飛び出し
ミニ私の言ったビルに先端が突き刺さり、ガントレット側が鎖を巻き取り
すごい速度でビルの屋上へと移動する。
「ぎっ!?なんて野郎だ、さすがは先代か!」
先代じゃないわ。そう思いつつ目の前の下手人を見ると
おかしな特徴が見られた。
「キメラ…いや違う、なんであなたが!?」
「ぎゃーっはっはっは!驚いてやがるなぁ!?
あの御方の手で強化して復活した俺の力思い知りやがれぇ!!」
昔、あの天才の下で怪人の生を得た…
植物怪人バーンシードがそこに立っていたのだが
その半身は何やらおかしなことになっている。
「なんですか、その砲身と足は…!?」
何らかの文字が記されている、
武器としては間違いなく適しないサイズの砲身と
それを支えるためか何らかの金属に覆われた足。
これまでの敵にはなかった特徴に面食らうが…
やることは変わらないだろう。とりあえず顔面を殴りつけると
殴りつける前に反応され、受け止められそのまま手をつかまれる。
「遅せぇ遅せぇ!魔法少女共が来る前にやってやるわ!」
砲身から謎の光が発せられはじめ、攻撃の予備動作が
始まったことを察するが…掴まれた腕を振り払うことができず
避けられない。
「ナツさぁーん!!」
「今助けます!!」
友音さんがこちらに向かって飛んでくるとともに
爽さんがこちらに向かって射撃を開始する。
流石は歴戦の戦士といった感じで対応力が素晴らしいが…
どうやら間に合わないらしい。
「死ねェェェェェェェェェ!!」
初陣で敗北とかわけわからんなー、と思いつつも
私の脳内には走馬灯が流れ始めていた。
あーあ、二期決定してたアニメ見れなかったなー。
あのゲーム結局積んだまんまだったなーとか意味のないことを
思い出しつつ、攻撃をもろに食らう。
「ぁ、ナツさぁぁぁぁん!!!!!」
友音さんが叫びながらバーンシードに殴りかかる。
悲痛な叫びとともに放たれたその一撃は怪人にクリーンヒットし
怪人がよろめき、私の体は怪人の手を離れて地を舞う。
今の私どうなってるんだろうなと思い体を…あれ?
「よくもナツさんをぉ!!!」
「先に裏切ったあいつがわりぃんだよ!へっ、いい気味だぜ!」
目が開く、体を起こす。異常は特に見られない。
そして最後に全身を確認し、この異常を正常に認識する。
「…いたくない?」
顔面にもろに食らったはずだ、あの光量なら相当な威力なはず。
死んだと思ったのに何故…?怪我一つないのもおかしい。
と思っていたら、衣装に変化が訪れる。
衣装のいたるところから赤と白の光が放たれると共に、
脳内に直接ミニ私の声が響く。
『その状態で生成と呟いてください。
おそらくその怪人の能力から推察していい剣になるはずです』
意味が分からない。が、まずい状況だと思われる。
友音さんと蒼羽さんや烈華さんが加勢しているにもかかわらず
バーンシードは互角かそれ以上の力で圧倒している。
「雑魚雑魚雑魚雑魚!!弱えなお前ら!!
能力を使う必要もなかったかもなぁ!!!」
「…生成」
衣装から掌に光と熱が集まり、光輝くそれは最後に白い刀身の中央に
赤い一本の線が通った一本の長剣を生み出す。
『それで攻撃すればあいつの力を削ぎつつその剣を強化できるはずです』
なんだかわからないが…とりあえず、やれるだけやってみよう!
私は剣を持って駆け出すのだった。
ソロで戦ってたのならそりゃヤベー能力ありますよねって事
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