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怪人と怪人の力

今日はこれでおしまい。

私は困惑しつつも話の続きを催促する。


「【再誕魔法リバースマジック】とはどういうものなのですか?」


「単純な話だ。怪人化、ないし魔法少女たちのような力を

 与えるものだが…それらの力が与えられるかはランダムで

 適合できなければ待っているのは廃人としての生活だ。

 宝石の塊に近づくかその欠片を摂取することで発現する」


「怪人と魔法少女の違いとは?」


「怪人たちは人の形を保っていられなかった

 適合率が中途半端な連中さ。ほとんどが入手が容易な

 カエルやネズミ共だがな…魔法少女はその逆、

 高い適正率から人間のまま超常の技術を使えるようになった人間だ」


「私は何なんですか」


「両性怪人ドッチナーノ、いや。魔法少女ステライトシャードが

 とある事件をきっかけに瀕死の重体になった際に誕生した

 ドッチナーノの能力として説明した力を保持している別人格だ。

 【再誕魔法】の追加投与、そして本人の希望による

 シンフォルニアスの催眠によって生まれた」


「つい昨日まで変身に必要なエネルギーも足りないし、

 表に出る気もないので寝ていたのですが、気付け薬も兼ねた

 高濃度のエネルギーを注入されて私が出てきました」


ミニ私による補足も入り、事実が補強されていく。

私は足元が崩れていくような感覚を味わいながら

一つの疑問を口にする。


「私の記憶、いくつか齟齬があるのですが…

 私の年齢…いくつでしたか」


思い出そうとしても、記憶の齟齬が大きすぎて

よく分からなくなっている。今までの記憶が正しければ

25くらいなのだが…


「16歳だ」


「え?」


ありえない。え、九歳サバを読んでたの私?

だが、うんうんとミニ私が頷いているところを見ると

マジらしい。え…なんでお酒飲んじゃったんだろ、

法律からしてダメじゃん…

しかも色々その辺でやばいことしてる記憶があるし

どうしよう…?


「それに関しては私が悪いよ。

 いくつか実際にいた怪人化して人生捨ててる人の

 戸籍と記憶を利用していろいろやったんだけど、

 その辺の齟齬がね…」


「…あ、はい。いえいえ。大丈夫ですよ」


あのブラック企業、実質中卒にあの仕事を任せてたのか…

怪人スペックがあるとはいえどうにかならなかったのか?


「あと…これ以降はお話を続けていただいていいんですが

 お二人と、私の関係は?」


「それについては私が説明するよ、私」


ミニ私が胸を張って

息を思いっきり吸い、声を張って言う。



「私のお父さん、お母さんだよ」


「Noooooooooooooooo!!!」


こんな奇天烈な両親いや!!!!!!!!!

娘に何てこと(魔法少女)させてんだ!!!!!!!!!

愛娘に命の取り合いさせんなよ!!!!!!


「いや、そうだ!あなた苗字違うじゃないですか!

 天道愛斗、苗字違うなら家族じゃ」


「そんなもん悪の組織としての偽名に決まってるわ、本名は影山信堂だ」


「あー!あー!聞こえない聞こえなーい!!!」


「反抗期ねダーリン」


「悲しいなハニー」


「あーあーあーあーあーあー!!!認めませんからね私!

 私は影山夏25歳!趣味はアニメ鑑賞!両親はA県生まれA県育ち、

 一般家庭の生まれなんだー!!!!」


「証拠なら大量にあるぞ」


そう言うと、どこからかスクリーンと小型の映写機を取り出しセットし

写真や映像を流し始める。


『おかーたん!見てみて、かえるー!』


『あらーおっきいわね。お父さーん』


『ん?おー!大きいの捕まえたな、こりゃ近所で一番でかいやつかもな』


『やったー!!』


「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」


仲の良さそうな催眠お姉さんと天才、そして見紛う事なく

幼少期の私そのままの姿の映像が流れる。


逃げろ!!!!全身がそう告げるが、もう一人の私が

底意地の悪い笑みを浮かべながら体の制御を奪って

動けなくしているので逃げられない。


「お前も道連れだ」


そういった私の頬はほんのり赤く染まっていた気がする。

り、理不尽…!!


「これは初めておねしょした時の写真ねー」


「これな、洗濯するよりも夏を泣き止ませるのに手間取ったよな」


「そうでしたっけね」


「うごごごごごごご」


拷問。マジで家族(偽であるはず)しかいないとはいえ

これは拷問でしかない。


『おとーさんとけっこんするー』


「ぎゃぁぁぁ!!!!!!」


そのセリフを聞いた瞬間、私の意識は闇に消えた。

なんかいろいろ詰め込みましたが要約すると

天才と催眠お姉さん=主人公の両親

再誕魔法の効果=何らかの異能を発現する

主人公人格の生成理由=

大怪我と本人の要望による一般人としての生活を叶える為の一案

ということです。


追加投与は単純な話プリティーでキュアキュアなコンテンツの

敵が巨大化する要素なんですが、一部の怪人には上位怪人としての

力を授けることができることもあるので適性が高い主人公は

投与された際に二つ目の能力を獲得できたということです

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