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狂イユク夏ノ日ハ延々ト  作者: 大亀
24/30

第二十四話 早起きした日の朝

誤字脱字、文章で変なところがあればご報告よろしくお願いします

「ふぁぁぁあ」


起き上がり、伸びをする。外からはチュンチュンとすずめが鳴いている。俺はベッドから離れ、制服に着替える。着替え終わると今日の持ち物用意する。


「えーっと、用意用意」


用意を鞄に詰め込んで、鞄のジッパーを閉じる。それが終わると机の上の時計を確認する。6時半…早いな。いつもは7時ぐらいなのに。俺は階段を降りて一回のキッチンを見に行く。やはり茜は起きて料理をしていた。


「おはよう」

「お兄ちゃん早くない!?」

「うん、早い。でもちゃんと目が覚めたからかスッキリしてる」


そう言いながら俺は伸びをする。昨日早く寝たからかな?


「そんなに早く起きるなんて聞いてないよ。まだご飯できてないよ」

「そうだよな…まっ、いつものペースでやってくれ」

「わっかりました」


そうして会話が終わる。茜はすぐに料理に集中する。俺はリビングに行き、ソファに座ってテレビをつけた。


「はーい、それじゃあにっこにこ体操はっじめ―」

「ピッ」

「それでは次のニュースです。昨日、児童虐待で上城(かみしろ) (かい)(26)が逮捕されました」


児童虐待か、自分の子供なのにそんなことするやつの意味がわからない。いや、自分の子供だからこそやるのか。小さい時の躾で虐待ととられるような暴力をふるう。大きくなってからは毒親だったか?そんな言葉ができるほど、親の存在は子供達にとっては強大なんだろうな。そんな推測をしているとすでにニュースからはその話題がなかった。


「速報です、コブラ川で死体が発見されました」

「いや名前!」


川の名前でコブラって、命名した人センスヤバくないか?そしてそれを採用した市も。ってか、コブラ川ってどこだよ。


「お兄ちゃんご飯できたよー」

「ああ、行くよ」


ソファから立ちあがり、食卓に行く。箸が用意されているのを確認するとそのまま椅子に座る。


「いただきます」


いつもよりも時間があるからゆっくり味わって食べる。美味いよ。朝食は1日の始まりみたいなものだからな。


「?そういえば食べないのか?」


シンクで洗い物をしている茜にそう問う。


「これが終わったら食べる。お兄ちゃんいつもよりも早く起きちゃって、予定が狂っちゃって」

「そっか、ごめんな」

「良いよ良いよ。それで今日は霙さん、来るの?」

「今日は来ないよ」

「そうだよね…」


あの盗撮のせいで距離を置かなくなるのを茜は察したようで、その場の空気が重くなる。俺はどうにか明るくしようと茜に話しかける。


「そう言えば茜、コブラ川ってわかるか?」

「わかるけど」

「どこら辺だ?」

「東北」

「あ、はい」


東北かよ。道理で知らんわけだわ。つーか何で茜は知ってんの?


「何で茜はそんなこと知ってるんだ?」

「さあ?授業で地図見てておかしな名前の川ってことで目に入ったからかな」

「そうか」


そんな名前中学で見たことがない。あったら多分男子がネタにしてるだろうからな。


「ごちそうさまでした」

「浸けてね?」

「わかってるよ」


俺は洗い桶に食器と箸を浸ける。洗い物を増やしてしまった。


「なんかやることあるか?」

「んー?ないよ?」

「洗濯物干すとかさ」

「私も今日は少し早く起きちゃってさ。先に洗濯物干し終わらせちゃったんだ」

「あ…そうなんだ…」


なんか何もしない兄貴みたいで悲しくなってきた。お兄ちゃん、嬉しいけど、嬉しいけど兄貴の威厳がなくなったみたいで悲しい。そんなことはさておき、俺は2階へ行って鞄を持って1階に降りる。


「あれ?お兄ちゃんもう行くの?」

「ああ、なんか早く起きたから早く学校行ってみたくてな」

「それだったら傘持っていきなよ?今は大丈夫だけど昼から降るみたいだからさ」

「あー、ありがとう」


俺は玄関に行って靴を履いて鍵を持ち、扉を開ける。あ、言うの忘れてた。


「行ってきまーす」

「いってらっしゃーい」

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